政治のゆがみが招いた3つのこども虐待・いじめ事件…こどもの命が守られない日本だから「こども庁」が必要な理由
集英社オンライン 山田太郎 2023.08.18
今年4月に発足した「こども家庭庁」。その創設の舞台裏では何があったのか。「こども庁」構想の発起人の一人である著者が書き下ろした『こども庁ー「こども家庭庁創設」という波乱の舞台裏』(星海社)より一部抜粋・再構成してお届けする。
ここ数年、虐待やいじめによって命を失うこどもたちの事件が後を絶ちません。かけがえのない命を失ったひとつひとつの事例が、痛ましく、許されるものではありません。そんな中でも私にとって、忘れられない3つの事件があります。
ひとつは、2018年東京都目黒区で、十分な食事を与えられず虐待死した船戸結愛さん(当時5歳)の事件。
もうひとつが、2019年に千葉県野田市で父親からの激しい虐待の末亡くなった(当時10歳)の事件。
そして2021年3月に北海道旭川市で凄絶ないじめの末亡くなった(当時14歳)の事件です。
上の3つの事件に共通して言えることは、最悪の事態を止められなかった大きな原因が、何よりも行政の仕組みの中にあったのではないかということです。誰も、最後まで責任を持って助けることができなかった、あるいはそうできなかった仕組みがあった――つまり政治の責任で防げなかった死だった可能性があるのです。