目を殴る・鉛筆で刺す・局部を触る…男子児童がいじめで不登校のまま1年経過「教育委員会の対応は不十分ではないか」母親の訴え

目を殴る・鉛筆で刺す・局部を触る…男子児童がいじめで不登校のまま1年経過「教育委員会の対応は不十分ではないか」母親の訴え
BSS山陰放送 2023/8/23(水) 11:51配信

島根県飯南町の公立小学校に通う男子児童がいじめを受け不登校になっていると、21日、保護者が記者会見で明らかにしました。
これを受け、22日、飯南町教育委員会も会見を開き、今後の対応などを説明しました。

21日、島根県庁で行われた会見に臨んだのは、島根県飯南町の小学校に通う小学2年の男子児童の母親です。

男子児童の母親
「息子が学校に行けなくなって1年経ちました。教育委員会の方では一生懸命やっていますっておっしゃられるんですけども、一生懸命されている中の言葉が、私たちには何も響いてないんです。加害児童が何事もなかったように生活が行えて、なぜ被害者の方が苦しい思いをしているのか。このままでいいのかと思ったので、この場を設けさせていただきました。」

母親によると、2022年4月、男子児童が小学校に入学して間もなく、同じクラスの男子児童から目を殴られるなどの暴力が始まったといいます。
翌月から、学校に行きたくないという男子児童に母親も付き添い、2か月に渡って一緒に登校しましたが、被害はおさまらなかったといいます。授業中の暴力行為や、1つ上の学年の児童に局部を触られるといったいじめ行為が続きました。

さらに、男子児童が鉛筆で上腕を刺されて怪我をするなどしたため、保護者は町の教育委員会に調査を申し入れました。
男子児童はストレス性のじんましんなどを発症し、2022年7月頃から学校に通えない状態となっています。

保護者の申し立てによって設けられた専門家会議で、複数の事案についていじめに認定されましたが、学校側にいじめの記録が残っていないことなどから、全ての事実確認はできなかったということです。

現在は母親が教員に代わり勉強を教えたり、町外のフリースクールに通ったりしていて、不登校のまま約1年が経過。
男子児童が学校に戻れるよう教育委員会や町に働きかけているといいますが、母親は対応に不満を募らせ、改善を求めています。

男子児童の母親
「子どもが学校に行きたいと言っているにも関わらず教育委員会が前のめりにならない、稼働しない。学校に行きたいと言っている子どもが学校に行けない町というのは、どういうものなのか、大変不服に思っております」

この母親の会見を受けて、飯南町教育委員会は22日、記者会見を開きました。

飯南町教育委員会 大谷哲也 教育長
「学校、教育委員会、児童主治医、保護者と当該児童の学校復帰に向けた話し合いを進めており、引き続き、当該児童の心理状態などについて専門的な助言もいただき、慎重に対応する必要があるものと考えております」

教育委員会は今回の件について、4月にいじめの重大事態と認定していたことを明らかにしました。そして、今後、問題の解決に向けて、各所と連携をとりながら取り組んでいくとしました。

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