盗撮の元児童支援員に有罪判決“常習的犯行で刑事責任重い”
NHKニュース 2024年08月05日 17時38分
自身が勤務していた湯梨浜町の小学校で、着替えをしていた児童を撮影したとして、児童ポルノ禁止法違反などの罪に問われた元児童支援員の裁判で、鳥取地方裁判所倉吉支部は「ストレス発散と性欲を満たすための身勝手で常習的な犯行で、刑事責任は重い」として懲役2年6か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
湯梨浜町の小学校の元児童支援員、山崎哲平被告(41)は、去年4月からことし3月にかけて、勤務していた小学校で、着替えをしていた児童あわせて10人の動画を撮影したとして、児童ポルノ禁止法違反などの罪に問われました。
これまでの裁判で被告は起訴内容を認めていて、検察は懲役2年6か月を求刑していました。
5日の判決で、鳥取地方裁判所倉吉支部の高木晶大裁判官は「ストレス発散や性欲を満たすための身勝手で常習的な犯行だ」とした上で「児童支援員だった被告人が盗撮をしたことは言語同断で、社会に与えた影響は看過できず、刑事責任は重い」と指摘しました。
一方で、再犯防止のために医療機関に通院して治療を継続する意思を示していることなどから、懲役2年6か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
判決を受けて、被告の弁護士は「控訴の考えはない」とコメントしています。
容疑者の男は、2023年4月から2024年3月にかけて、鳥取県中部の教育施設で、18歳未満と13歳未満のあわせて4人の少女の性的な部位を盗撮し児童ポルノを製造したとして、4月2日に児童買春・ポルノ禁止法違反と性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕されていました。その後の調べで、別の13歳未満の少女5人の性的な部位を盗撮した映像データが新たに見つかったとして、16日に再逮捕されました。
警察の調べに対し男は、「着替え中の被害者を盗撮する目的はありませんでした」と、容疑を否認しているということです。
児童ポルノ製造の罪などの疑いで逮捕されたのは、学校職員の40代の男です。警察によりますと、男は県中部に住む未成年の女性4人に対し、女性が未成年だと知りながらひそかに裸の姿を撮影し、児童ポルノを製造した疑いが持たれています。
事件関係者から通報を受けて進めていた別の事件の捜査過程で、女性4人の被害が発覚したということです。
3月12日、教室を利用した児童がロッカーの上にあるカメラを見つけ、学校の職員に報告しました。
町教委によると、児童がカメラを発見した時点では記録媒体が残っていましたが、児童からカメラを受けとった職員が校長に手渡した時にはなくなっていたということです。