いじめ「早期対応で未然に防ぐ」 教育プログラム充実、体制強固に 静岡県対策連絡協

いじめ「早期対応で未然に防ぐ」 教育プログラム充実、体制強固に 静岡県対策連絡協
静岡新聞DIGITAL 2024/12/25(水) 7:58配信

 教育や福祉、PTAなどの関係者でつくる静岡県いじめ問題対策連絡協議会の会合が24日、県庁で開かれた。早期対応の重要性を共有するとともに、人間関係を築くための教育プログラムを充実させることなどを確認した。

 2023年度に県内の小中学校と高校、特別支援学校で認知されたいじめは2万5921件で過去最多だった。同協議会会長の池上重弘県教育長は「件数の増加は学校や保護者、地域が真剣に捉え対策を講じようとしていることの表れ」とした上で「重大事態も増えていて、体制を強固にして未然防止、早期発見につなげなければいけない」と話した。

 県教委からは、対人関係や感情をコントロールするスキル、自己肯定感を育むプログラム「SEL」の学校での活用を26年度から促進させることなどが報告された。また本年度から毎年4月を「県いじめ防止啓発強調月間」として、教職員研修のほか児童生徒、保護者への啓発を進めていることも示された。

 委員の多くから、SNS(交流サイト)上でのトラブルがいじめに発展していることが指摘された。このほか「新型コロナ禍で低下したコミュニケーション能力を、さまざまな体験を通じて高める必要がある」「子どもが小さな悩みを吐露できる場として、学校と家庭の役割は大きい」などの意見があった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする