署名入り体罰アンケ、遺族に無断開示…高2自殺

署名入り体罰アンケ、遺族に無断開示…高2自殺
読売新聞 2013年1月12日(土)17時55分配信

 大阪市立桜宮(さくらのみや)高校(大阪市都島区)の2年男子生徒(17)が、所属するバスケットボール部顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、同高が「市教育委員会への提出用」と説明して行ったバスケ部員とその保護者へのアンケートの回答用紙を、氏名を伏せるなどの配慮をせずに無断で遺族に開示したとして、保護者から抗議を受けていたことがわかった。

 部員用は無記名式だったが、保護者用は氏名欄もあり、多くが記名の上、自由記述欄に意見を書き込んでいた。佐藤芳弘校長も「配慮を欠いていた」と謝罪している。

 アンケートは昨年12月23日に男子生徒が自殺したことを受け、同高が顧問による体罰の状況を調べるために実施。同27日に男女の部員50人、同29日に保護者43人が回答した。

 佐藤校長や保護者らによると、同30日に男子生徒の自宅を佐藤校長ら学校関係者が訪問した際、回収したアンケート用紙を持って行き、生徒の親に見せた。保護者の中には記名の上、自由記述欄に顧問の体罰や生徒の自殺に対する個人の意見を書き込んだ人もいたが、学校側は名前部分を黒塗りにするなどの対応も取っていなかったという。

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