体罰:青森市立中、3年間で5件 うち1件が非公表−−教委 /青森
毎日新聞 2013年1月22日(火)10時53分配信
青森市教委は21日、同市立の中学校で10〜12年度の3年間に5件の体罰があったと市議会文教経済常任委員会で報告した。うち4件は既に公表されていたが、残る1件は教諭が頭をたたいて生徒に2週間のけがをさせたものの「教諭が懲戒処分になっていない」として非公表だった。
市教委によると、非公表の体罰は今年4月に起きた。授業中に2年生の男子生徒が不登校ぎみの生徒に暴言したため、担任の男性教諭(36)が別室に連れて行き、頭をたたいたという。その際、生徒がよろけてスチール製の棚に頭をぶつけて2センチほど切り、2週間のけがをしたという。
県教委は教諭を懲戒処分にせず、口頭訓告とした。市教委は「懲戒処分になっていなかったので、公表しなかった。世論の高まりもあり、今回改めて調査して公表件数に入れた」と説明している。
一方、「行き過ぎた指導ではないか」として保護者などから学校に寄せられた通報は、市立小中学校で3年間に計11件あった。通報者が匿名で特定できなかった3件を除き、残る8件は体罰でないことが分かった。通報には、騒いだ子供を廊下に立たせたり、椅子に座らせたりする指導も含まれていたという。
市教委は「体罰防止の対策を講じるよう各校に求めている。体罰があった段階で速やかに報告するよう指示している」としている。【鈴木久美】
1月22日朝刊