不正受領:京大名誉教授、院生への架空バイト代579万円 全額返還 /京都
毎日新聞 2012年5月16日(水)16時36分配信
京都大は15日、10年3月に退官した60歳代名誉教授が、教授として在職していた間の00〜05年度に、大学院生への架空のアルバイト料として578万9000円を大学から不正支出させていたと発表した。京大は名誉教授に全額を返還させたうえで、「私的流用は確認されなかった」として刑事告訴はしないという。
京大によると、名誉教授は当時、留学生相談に関するデータベース入力を自ら行ったにもかかわらず、当時自分の研究室に在籍していた大学院生4人が作業したように装い、謝礼名目で計578万9000円を大学から院生に支払わせていた。
このうち407万5000円を院生から名誉教授自身の口座へ振り込ませていた。名誉教授は「学会などで日本へ招いた外国人研究者の交通費や滞在費などに充てた」と説明。残り171万4000円は「研究活動に使うように」と院生に渡したという。内部調査に対し名誉教授は「院生に研究室の手伝いは日常的にさせており、謝礼を支払ってもいいという軽い気持ちだった」と話したとしている。
10年3月、大学関係者からの通報で発覚したという。京大は名誉教授の在籍時の所属などについて明らかにしていない。松本紘学長は「不適切な経理を二度と起こさないよう、全学を挙げて信頼回復に努める」とコメントした。【五十嵐和大】
5月16日朝刊