駆け込み教員退職、臨時採用で補充 県教育局、本採用増方針も戸惑い

駆け込み教員退職、臨時採用で補充 県教育局、本採用増方針も戸惑い
埼玉新聞 2013年1月25日(金)23時34分配信

 3月末で定年退職を迎える県内教職員の中に、手当の減額前の1月末で「駆け込み退職」希望者が相次いでいる問題で、県教育局などは退職者の補充として、主に登録制の臨時的任用教員(臨時教員)を採用して対応する。1970代に採用した「団塊の世代」の大量退職期を迎え、本採用教員を積極的に増やしていく方針の県教育局は、異例の事態に戸惑いを隠せない。

 教員免許は持っているが、教員採用試験に合格していない人が登録。正規の教員が病欠や産休などで長期に休むとき、任用される。県内には小中学校(さいたま市除く)だけでも臨時教員が約3400人いる。

 ある県立高校のベテラン教員は「本採用教員を増やしても、一人の教師として成長するには時間がかかる。周囲を見ても常に病欠などで欠員が出ている状態。臨時教員に頼らないと、学校運営は成り立たない」と指摘する。

 県内の小中学校は2014〜18年度、高校は20年度ごろに定年退職者がピークを迎えるため、13年度から採用者を増やしていく。13年度採用試験の合格者は、12年度比334人増の1875人となった。

 1月末の駆け込み退職を希望していた県東部の教員1人が25日、都合退職願を取り下げたが、依然として計88人(さいたま市を除く)の教員が辞める意向だ。県教育局は「今回、早期退職希望者が続出したのは特異なケース」としながら、「大量退職者に備え、どのくらい採用者を増やしていけばいいのか。計画や見通しが難しくなる」と困惑する。

 3月末で定年退職を迎えるという中学校教員は「定年になる同僚たちも相当迷ったが、教員として最後まで勤めるべき」との思いで、踏みとどまったという。「今回のような事態は、県当局が拙速で、自ら招いた混乱ではないか」と冷ややかだった。

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