豊川工陸上部監督「二度と行わない」の半年後、また体罰

豊川工陸上部監督「二度と行わない」の半年後、また体罰
スポーツ報知 2013年1月29日(火)7時4分配信

 高校駅伝の名門として知られる愛知県立豊川工業高の陸上部監督の男性教諭(50)が昨年4月以降、部員に体罰を加えた問題で、この教諭が2009年1月、保護者から体罰の指摘を受け、学校側に「行き過ぎた指導をした。二度と行わない」などと記した直筆の誓約書を提出していたことが28日、分かった。また、愛知県教育委員会は、県立高校などで体罰の有無を調査した結果、30高校で52人の教諭らの体罰が確認されたと発表した。

 「二度と行わない」と体罰封印を誓約していた男性教諭は、そのわずか半年後の09年7月、部員にデッキブラシで体罰を加えていた。頭を縫うけがを負わせ、県教育委員会から文書訓告処分を受けている。

 学校側は今月26日の記者会見で、昨年4月以降、教諭による部員への体罰が12件あり、うち夏合宿中の1件では平手打ちを受けた男子部員が鼓膜に傷がつくけがをしたと公表。体罰が常態化していた疑いがあり、学校側の対応も問われそうだ。

 学校によると、教諭は県教育委員会からの指示を受けて、現在自粛中。教諭は当初「指導だった」と主張していたが、その後「今振り返ると体罰とも考えられる」と話しているという。学校は既に陸上部の指導を自粛させ、28日からは授業も自粛させた。陸上部は現在、他の教諭が指導を行い、活動自体は続けている。

 大村秀章知事は28日の記者会見で、昨年4月以前にさかのぼって実態を調査するよう県教委に指示したことを明らかにした。また教諭が約20年間同校の陸上部顧問を務めていたことに「地元や生徒から要望があったのかもしれないが、20年は長すぎる。長くいたことが指導の行きすぎにつながった部分があるのではないか」と指摘し、「(教諭が陸上部で)引き続き指導していくのは難しいのではないか」と述べた。

 竹本禎久校長らによると、誓約書は、部員だった当時高校2年の男子生徒の父親が体罰に関する苦情を伝えに学校を訪れた際、教諭が便せん1枚に手書きした。この父親は、息子が夏合宿中に教諭にたたかれるなどし「部活動による精神的ストレス」と医師に診断されたと説明したという。

 学校側は当時、誓約書について「公にしないように」と父親に念押ししていた。古井成之教頭は、誓約書の存在を明らかにしなかったことを「話が独り歩きしないために伏せた」と釈明し、隠蔽の意図を否定。同校は28日、全校生徒が対象の臨時朝礼を開き、竹本校長が「こうした結果になったことを心からおわびします」と謝罪した。教諭への処分は、29日にも決定する予定だ。

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