大阪・高2自殺:「心の指導に意識を」 体罰防止へ研修会 鳴門教育大・阪根教授講演−−板野 /徳島
毎日新聞 2013年1月30日(水)17時5分配信
大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将が体罰を受けた後に自殺した問題を受け、県教委は29日、県内の中学・高校でクラブ活動の顧問を務める教諭ら約100人を対象に、体罰防止を目的にした研修会を板野町の県立総合教育センターで開いた。鳴門教育大の阪根健二教授が講演し、「力ではなく、心の指導に意識を変えて」と呼び掛けた。
阪根教授は講演で、過去に香川県内の中学校でクラブ顧問を担当していた当時、自身も生徒に手を上げた経験があることを明かし、「体罰では生徒の心を揺さぶれない」と反省した経緯を説明。「教師も人間だから生徒にいろんな感情を持つ。だが、その通りに指導するのはプロの教師ではない」と訴えた。
その上で、生徒に期待して接することで「ピグマリオン効果」(教師期待効果)が生まれ、生徒の成長にもつながると強調。「この機会に心の指導を考え直し、学校の中でリーダーシップを取ってほしい」と求めた。
また、県教委の担当者が「部活動で勝利主義に陥り、体罰を正当化するのは問題だ」などと体罰の禁止を教諭らに改めて求めた。県教委は今月11日に体罰禁止徹底を公立高などに通知している。【大原一城】
1月30日朝刊