大津中2自殺 校長を減給処分 県教委「対応怠る」 同日付で退職
京都新聞 2013年2月26日(火)22時59分配信
2011年10月に大津市内の中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、滋賀県教育委員会は26日、いじめに早期対応する学校内の体制づくりを怠ったなどとして、男子生徒が通っていた市立中の男性校長(59)を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にした。校長は同日付で依願退職した。一連の問題で関係者が処分されたのは初めて。
県教委は、校長の処分理由として、男子生徒と他の生徒とのトラブルの報告を受けた際に、いじめ被害を受けていないか慎重に検討するよう教員を指導、監督しなかったと説明。また自殺後は十分な事実確認を行わず、保護者らへの説明も適切さを欠き、在校生らに不安を与えたとしている。校長は「十分な対応ができず申し訳ない。自分の指導不足だった」と話したという。
後任の校長については、3月12日の卒業式までに配置したいとした。また男子生徒の担任だった教諭は、病気休職中で事情が聞けないため、現時点で処分については判断できないという。
県教委によると、いじめによる自殺で教員が懲戒処分された例は全国に3件あり、県内では初めて。安田全男教育次長は会見で「あらためて深くおわびする。二度と起きないよう、教員の資質向上に全力で取り組む」と陳謝した。
また大津市教育委員会も26日、同中の教頭2人を文書訓告に、当時2年生の学年主任だった教諭を厳重注意とした。