個人情報保護理由に作品の児童名切り取り

個人情報保護理由に作品の児童名切り取り
京都新聞 2013年3月28日(木)9時19分配信

 京都府大山崎町の町歴史資料館で開催中の小学生の地域学習作品展で、第二大山崎小の教諭が個人情報の保護を理由に作品28点から児童名を切り取っていたことが27日、町教育委員会などへの取材で分かった。町教委は「不適切だ」として作品の展示を取りやめ、同小は保護者と児童に謝罪する。
 3年児童が寺社などを巡った成果を絵と文にまとめ、1クラス分28点を22日から掲示した。すべての作品で名前部分が窓のように切り取り削除された。
 町教委と同小によると、展示開始が近づき資料館側から担任教諭に作品提供の催促があった。保護者の了承を得ていなかったため3年担任教諭2人で「個人情報保護」を理由に名前を削除することを決めた。提出前、校長や教頭に相談せずに1人がカッターナイフで切り取ったという。
 町教委は28日の開館までに展示品を撤去する。学校教育課は「児童は名前が切り取られたことに違和感や疑問を抱くだろう。教諭の認識不足で、経緯を検証して厳しく指導する」と話す。西村勝利校長は「子どもたちの作品を傷つけ、誠に申し訳ない」と話している。

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