<堀越学園>文科省が解散命令
毎日新聞 2013年3月28日(木)20時14分配信
文部科学省は28日、群馬県高崎市で創造学園大などを運営する学校法人堀越学園(福田星人理事長)に解散を命じた。学校運営のための資金が不足しているなどの理由で昨年10月、同省の大学設置・学校法人審議会が解散命令を答申していた。解散命令は4件目だが、在籍者の転学・転園が伴うのは初めて。同大には在籍者が163人いたが、3人の進路が決まっていないという。
堀越学園は同大のほか2専門学校、2幼稚園を運営。解散により各校・園は廃止となる。学籍簿は、大学は同省、他は群馬県が引き継ぎ、証明書などの発行を行う。
この日午後、文科省で命令の通知書を受け取った福田理事長は「解散命令は非常に残念。保護者、生徒、職員に対し申し訳ないという気持ちでいっぱいだ。今後は、理事会、先生方と話をして、一番いい方法を見つけて、やっていきたい」と語った。
一方、同大創造芸術学部を今春卒業した男性(22)は「大学は、もっとしっかりと経営してほしかったと思う。後悔はあるが、給料も出ないのに、授業をしてくれた先生もいた」と話した。
堀越学園は、東京都中野区で堀越高校を運営する同名の法人とは無関係。【増田勝彦、塩田彩】
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群馬・堀越学園に解散命令…創造学園大など廃止
読売新聞 2013年3月28日(木)20時20分配信
文部科学省は28日、経営悪化から教員への給与不払いなどが続いた学校法人「堀越学園」(群馬県)に対して、解散命令を出した。
学校法人への解散命令は4例目で、在学生を抱えた大学へは初めて。同学園が運営する群馬県高崎市の創造学園大や二つの専門学校、二つの幼稚園はいずれも廃止となった。
同省は、解散命令の理由に〈1〉学校経営に必要な財産がない〈2〉適正な財務関係書類がない〈3〉教職員への給与が最大で18か月間未払い――など5項目の法令違反を挙げ、再三の指導にも改善が見られなかったとした。
同省によると、創造学園大高崎本校、東京校に在籍した163人のうち、卒業生(54人)を除くと、転学・就職先などの進路未定者は3人。専門学校と幼稚園の245人は、卒業生以外、全員の転学・転園先などが決定しているという。
同省で解散命令の通知を受け取った同学園の福田星人理事長は「保護者、生徒、職員に申し訳ない気持ちでいっぱい」と述べた。同学園では経営陣の内紛も起き、元理事長が横領罪で実刑判決(控訴)を受けている。
栃木県内の大学へ転学する創造学園大2年の男子学生は「親にも迷惑をかけた。余計な費用をかけずに卒業したかった」と憤った。試験や引っ越しに約40万円かかったという。
50歳代の男性教員は1年半以上、無給で授業を続け、蓄えも尽きたという。「20年以上働いたのに退職金も出ない。最後は理事同士の争いに学生も教職員も巻き込まれた。彼らが憎らしくてたまらない」と語った。
東京都中野区で堀越高校を運営する学校法人「堀越学園」とは無関係。