いじめ対策日本一のまちへ 大津の2警察署と全中学校長
産経新聞 2013年4月11日(木)7時55分配信
■連携・協力めざし初会合
大津市で平成23年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題を教訓に、同市を管轄する大津、大津北2警察署と市が10日、「学校におけるいじめ問題への連携・協力会議」を大津署で開いた。県警や両署の担当者や市内の全中学校長が一堂に集まり、県警や市、市教委が今年度それぞれ発足させた各いじめ問題担当部署の取り組みや、学校内の現状について意見を交換した。
会議では、出席者が亡くなった男子生徒に黙祷(もくとう)をささげたあと、市の「いじめ対策推進室」、市教委の「学校安全推進室」、県警の「少年健全育成室」の担当者が、それぞれの取り組みを紹介したり、少年犯罪の発生状況について説明したりした。
また、出席した校長らからは、言葉によるいじめや対教師暴力など学校の抱える問題が挙げられ、「問題が起これば、早急に警察に相談し、早期に対策を取りたい」などの意見が出された。
越直美市長は「各機関の連携で、大津を『いじめ対策日本一』のまちにしたい。それぞれの取り組みには役割の重なる部分があるが、それで効果が2倍、3倍になる」と話した。
いじめ問題などへの対応策として今年度、市はいじめ対策推進室、市教委は学校安全推進室、県警は少年健全育成室をそれぞれ新設。子供の問題行動を早期発見し、迅速に対応するための連携と協力の体制づくりを進めようと、県警の方針に基づき、両署が市に呼びかけて会議が実現。各機関の担当者らに加え、越市長と富田真教育長、両署の署長らも参加した。
両署は今後、定期的にこの会合を開いていきたい考え。また、県警では同じような会議を他の署単位でも開催し、県内全域で警察と学校、行政の連携を強めていきたい、としている。