<鹿児島大>13年間で9人にアカハラ 教授諭旨解雇へ

<鹿児島大>13年間で9人にアカハラ 教授諭旨解雇へ 
毎日新聞 2013年5月17日(金)22時0分配信

 鹿児島大は17日、農学部の男性教授(50歳代)に、論文の提出を受け付けずに休学や退学に追い込むなど13年間で、計9人の学生に嫌がらせをするアカデミック・ハラスメント行為(アカハラ)があったと発表した。同日付で教授に対し、諭旨解雇処分とする通知を出し、6月3日の役員会で処分を決める。

 同大によると、アカハラがあったのは、教授が同大大学院連合農学研究科博士・修士課程と、農学部で教べんを執っていた1998〜2010年度。研究室の大学院生や学部生の男女4人に、論文を提出する段階になって、全て書き直すよう指示したり、体調を崩した学生に「死んでも研究を続けなさい」というなどの言動があったという。

 学生らが10年、大学に被害を申し立てて、大学の調査委員会が調べて発覚。このうち2人がうつ病で休学や退学となり、不登校になった学部生もいるという。また、既に卒業していた他の大学院生ら5人も嫌がらせを受けていたことが分かった。

 大学の調査に教授は「学生とのコミュニケーション不足は認めるが、学位の取得ができないようにするなど精神的な被害を与えたことはない」と否認している。

 前田芳実学長は「学生を指導すべき教員がこのような不祥事を起こしたことは誠に遺憾で、心よりおわび申し上げる」とのコメントを発表した。【垂水友里香】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする