<市立桜宮高>体罰に頼らない指導構築PT始める

<市立桜宮高>体罰に頼らない指導構築PT始める
毎日新聞 2013年6月18日(火)21時17分配信

 大阪市教委は18日、男子生徒(当時17歳)が体罰を受けた翌日に自殺した市立桜宮高校で、体罰に頼らないスポーツ指導構築に向けた支援プロジェクトを始めると発表した。同校に「総合型地域スポーツクラブ」を設置、地域との交流を深めるなど、閉鎖的な体質や勝利至上主義からの脱却を図る。また、来春の入試で従来の体育系2学科を統合し、「人間スポーツ科学科」(定員120人)を設置することも正式決定した。

 同校の改革を担当する元全日本女子バレー監督、柳本晶一・市教委顧問と橋下徹市長が市役所で記者会見した。桜宮とスポーツの頭文字を取って「S−イノベーションプロジェクト」と命名。市教委が近く、実行委員会を設立する。

 総合型地域スポーツクラブは、体育館を地域に開放。地元の小中学生を高校生が指導するなど、学校で学んだ指導法を実践する場としても活用する。また、柳本氏が理事長を務める社団法人「アスリートネットワーク」から継続的にトップアスリートら外部指導者を招き、技術向上も図る。

 新設する人間スポーツ科学科は、府内全域から生徒を募集。スポーツを通して人間力を高めることを目標に、科学的なスポーツ理論などを充実させる。橋下市長は「全国のモデルとなる新しい高校を作っていきたい」と話した。【林由紀子、茶谷亮】

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