大阪府教委3度目謝罪、調査のたび入試ミス発覚

大阪府教委3度目謝罪、調査のたび入試ミス発覚
読売新聞 2013年6月21日(金)17時42分配信

 今春の大阪府立高校入試で3度、入試の根幹を揺るがす不手際が発覚した。

 美原高(堺市美原区)など3校で20人分の点数に影響し、うち4人は合格すべき試験で不合格となっていた。3週連続で謝罪会見に臨んだ大阪府教委の幹部たちは「絶句した」「本当に情けない」と平謝り。過去にもミスがあったのではとの疑念に、中原徹教育長は「可能性はある」と認めた。

 21日午前9時半から始まった記者会見では、中原教育長、陰山英男・府教育委員長ら幹部5人が一列に並び、深々と頭を下げた。中原教育長は「短期間で3回目のミス。本当にみっともない」と苦り切った表情で採点ミスの経緯の説明を始めた。

 府教委によると、今春の府立高入試は、試験時期の早い私学に対抗するため、3月の後期試験のみだった普通科入試を2月の前期試験に一部、前倒しして実施。美原高もその一つで、前期試験の試験科目に、従来の後期入試では実施していなかった小論文(配点30点)を新たに加えた。

 しかし、ボーダーライン付近にいる約2割の受験生については、小論文は合計点から外し、内申点を重視する計算式で判定することになっていた。ところが、1月の校内会議で、入試担当教員が勘違いし、小論文を加点する誤った説明資料を全教員に配布、ミスにつながったという。

 府教委が調査をするたびに、五月雨式にミスが発覚する状況について、中原教育長は「最初に出来る限りのチェックを指示しておけば良かった。指示が不適切だったことは認めざるを得ない」と調査の甘さを認めた。

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