鹿児島県の上海研修 「内容なく無意味」 監査請求人が意見陳述

鹿児島県の上海研修 「内容なく無意味」 監査請求人が意見陳述
産経新聞 2013年7月19日(金)7時55分配信

 鹿児島空港−上海路線存続を目的にした鹿児島県の職員上海研修問題で、事業中止の勧告を求めて住民監査請求をしている鹿児島オンブズマンの代表ら5人が18日、県庁で意見陳述をし、「高校生の修学旅行の方がまだ充実しているかと思える、内容のない無意味な計画だ」などと改めて批判した。(谷田智恒)

                   ◇

 意見陳述したのは主婦2人と女性介護士、鹿児島市議、鹿児島オンブズマン代表の5人。陳述の中で主婦(33)は「県は『成長を続ける上海の現状を体感することが県職員に不可欠』などと主張するが、まったく意味不明だ。高校生の修学旅行のしおりの文言のようだ」と述べた。

 そのほか「多くの県民の批判を受けて事業規模を3分の1に縮小するなど、場当たり的な事業。こうした研修への支出は、県の規定にも違反していると言わざるを得ない」など厳しい意見が相次いだ。

 県監査委員事務局によると、監査委員による監査では8月30日までに、請求人が求めている外部監査へ切り替えた場合は9月29日までに、請求の可否を判断する。

 一方、県は10〜13日の3泊4日で、第1陣22人を上海に派遣した。1時間の視察を予定していた現地の市場で警備員に退場を求められ、10分足らずで引き揚げるなど、準備不足が目立った。

 また、同じ日程で上海に行った伊藤祐一郎知事は、中国東方航空に路線維持を要望したが、路線維持の確約は得られず、かえってさらなる支援を求められる始末だった。

 県は学校が夏休み中の今月24日にも第2陣として、教育委員会の職員を派遣する予定にしている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする