<教員免許法違反>05年度の開校当初から 組織的な見方も

<教員免許法違反>05年度の開校当初から 組織的な見方も
毎日新聞 2013年8月21日(水)0時9分配信

 長野県松本市の私立才教学園小中学校(山田昌俊校長)で明らかになった教育職員免許法違反問題。2005年度の開校当初から、教員に免許のない科目の授業をさせていた学園側は「担当者個人の思い込みによるミス」と繰り返した。これに対し、県情報公開・私学課は記者会見で「納得できない。組織的と見るのが一般的だ」と厳しい見方を示している。

 同課によると7月下旬、「学園で教員が免許外の科目を教えているのではないか」という指摘があり、県の事実確認に対し、学園側が8月2日に認めた。

 学園は、県に毎年提出する「学校現況調査」で、小学校の担任の名前を実際の教員ではなく、免許を持つ別の教員に差し替えていた。そのため、会見した久保田俊一課長は「『調査書類に機械的に教員の氏名を記載した』という学園側の説明に納得しているわけではない。更に原因の説明を求めたい」と強調した。県は開校後に計4回、現地調査をしたが違法な状況を見抜けなかったという。

 また、県は今年度、学園に約1億5000万円の運営補助金を支給する予定だったが、既に支給した約4500万円を除く約1億500万円の執行停止を決定。過去に支給した計約6億700万円についても返還を求めるか検討する。久保田課長は「今後は実際の時間割と書類を突き合わせるなど、調査方法を改善したい」と話した。【小田中大、古川修司】

 ◇学校が会見「教員配置は教頭が」

 記者会見した山田校長らは、▽中学校社会免許の教員が小学校の担任や国語、算数、道徳の授業を担当▽高校公民・情報免許の教員が小学校の担任と国語、算数を担当▽中高美術免許の教員が小学校の担任と国語、算数を担当−−していたことなどを明らかにした。今年度の1学期は全教員46人中11人が該当し、受け持った小学校児童は342人中172人、中学校生徒は156人全員という。

 山田校長は「教員配置は教頭に全部お願いしていた。書類の表に判を押すだけだった」と関与を否定。松山治邦教頭兼事務長は「民間出身で教育制度について学んでいなかった」と反省の弁を述べたが、県へ提出した書類は「実態と違うが、小学校免許を持つ教員は小学校側の書類に記入するものと思って書いた」として、認識不足が原因と説明した。

 才教学園は小学校からの英語教育などを掲げ、構造改革特区制度を活用して05年4月に開校。小中一貫の少人数教育が特徴で、1学級の定員は20人。

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無免許授業の「才教学園」、長野県警が捜索
読売新聞 2013年8月21日(水)21時25分配信

 長野県松本市の私立小中一貫校「才教学園」で、中学校の教員免許しか持たない教員が小学校の学級担任をするなどしていた問題で、県警は21日、教育職員免許法違反容疑で同校を捜索した。

 捜査関係者によると、才教学園は7月、教員免許を持たない外国人に、英語の授業をさせたなどの疑いが持たれている。

 同校は毎年5月に県へ提出する書類「学校現況調査」に、教員数や各教員の担当教科、教員免許の種類などについて、事実と異なる記載をしていた。県警は押収した資料から、同校教諭の教員免許の取得状況や授業の実態について調べる。

 県は、同法人に過去支給した学校法人補助金計約6億5000万円についても、返還を求めるか検討する

この人たちは、「責任者」という言葉の意味を「他者に責任を押し付ける者」と理解しているようです。

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