無免許授業の才教学園・前教頭「違法と認識」

無免許授業の才教学園・前教頭「違法と認識」
読売新聞 2013年8月28日(水)14時45分配信

 長野県松本市の私立小中一貫校「才教学園」(児童生徒498人)で、中学校の教員免許しかない教員が小学校の学級担任をするなどしていた問題で、松山治邦前教頭(51)(22日付で退任)が27日夜、取材に応じ、2005年の開校時から違法性を認識しながら不適切な授業を続けていたことを認めた。

 松山前教頭は「募集しても思うように教員が集まらず、安定志向の若手が公立学校に移るなど、慢性的に人手不足だった」と説明。理事長を兼任する山田昌俊校長について、「違法状態との認識はあったと思う」と話した。

 才教学園は20日に記者会見して問題を公表。山田校長は「教頭にすべて任せていた」と述べ、松山前教頭は「教員免許法の知識がなく、違反だと思いもしなかった」と説明していた。

 松山前教頭は取材に「教員免許がない私の独断による過失と説明すれば、学校への損失が一番少ないと考えた。虚偽説明は校長が了承した」と述べた。

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才教学園、違法状態の教員配置表を校長も確認
読売新聞 2013年8月28日(水)23時6分配信

 長野県松本市の私立小中一貫校「才教学園」で中学校の教員免許しかない教員が小学校の学級担任をするなどしていた問題で、理事長を兼任する山田昌俊校長(64)が、教員免許の種類と担任が書かれ、違法状態であることがわかる配置表を確認していたことがわかった。

 松山治邦前教頭(51)(22日付で退任)によると、配置表は松山前教頭が作成。教員の氏名と教員免許の種類、担任する内容が記されている。小学校の担任を中学校の免許しか持たない教員が受け持つなど、違法な状態がひと目でわかるようになっており、山田校長からも確認を得ていたという。

 山田校長は28日、「配置表で事実は知っていた」と認めたが、違法性の認識はなかったと改めて主張した。延べ64人が必要な教員免許を持たずに授業をしていたことを公表した20日の記者会見では「松山前教頭に全て任せていた」としていた。

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