体罰防止対策 冊子を作成 神戸市教委 市立校全教員に配布へ

体罰防止対策 冊子を作成 神戸市教委 市立校全教員に配布へ
産経新聞 2013年9月19日(木)7時55分配信

 体罰のない学校づくりを目指し、神戸市教委が、体罰の未然防止や体罰が起こるメカニズムなどについてまとめた冊子を作成した。市立学校の全教員約9千人や教育関係機関に配布し、今後の指導や研修などに活用してもらう。

 神戸市では、2月に全市立学校の児童・生徒の保護者を対象に行ったアンケートで、昨年度に78人の教員が体罰を加えていた実態が判明。これを受けて市教委が5月に弁護士や学校長、保護者らで組織する検討委を設置し、体罰防止策をまとめた意見書づくりに取り組んできた。

 冊子は、A4判10ページ。体罰の定義や子供への影響などをはじめ、授業や部活動、生徒指導の場面での具体例を挙げて、「指導に対する過信」「自信のなさ」など体罰が起きてしまう原因を分析、対応策を提示している。また、防止策として、子供との信頼関係の構築や子供の家庭環境への理解、教員同士の情報共有や役割分担の必要性などを記している。

 年内にも検討委の会合を開き、冊子を活用した各校の取り組みについての報告と検証を行う。矢田立郎市長は「暴力的な指導は決してあってはならない。子供たちが納得できる方法で指導できるよう活用していきたい」と話している。

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