<申告漏れ>病院売却で50億円 小山樟蔭東元理事の親族
毎日新聞 2013年10月17日(木)7時30分配信
東大阪市の学校法人「樟蔭東(しょういんひがし)学園」を舞台にした背任事件で公判中の元理事、小山昭夫被告(82)の親族3人と関係会社が病院の売却を巡り、約50億円の申告漏れを大阪国税局に指摘されたことが分かった。国税局はこのうち約28億円を、仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う悪質な所得隠しに当たると判断した模様で、重加算税を含む追徴税額は十数億円に上るという。親族側は国税当局に異議を申し立てている。
関係者によると、小山被告は、大阪府茨木市を中心に医療法人や社会福祉法人を展開する「藍野(あいの)グループ」の創業者。親族3人はグループ内の法人の理事長などを務めている。
藍野グループは2007年9月、東大阪市の精神科病院「医療法人幸仁会阪本病院」を約20億円で買収した。その際、小山被告の親族らは関係会社「ASコーポレーション」(大阪市)を設立し、幸仁会に出資する形を取った。しかし、08年9月、大阪を中心に総合病院などを経営する大手医療グループに売却。AS社は出資分など約28億円を受け取ったという。
国税局はこの約28億円について、AS社ではなく、実質的に親族3人に還流しているとして、それぞれの個人所得に当たると判断した。AS社についても、幸仁会の買収費を巡る損金処理で経理ミスがあったとして法人所得約22億円の申告漏れを指摘したとみられる。
親族側の代理人弁護士は毎日新聞の取材に「一切話せない」などとしている。
小山被告は無担保融資で学園に損害を与えたとして背任罪に問われ、大阪地裁で公判中。求刑は懲役3年で11月22日に判決予定。【林田七恵】
東大阪市の学校法人「樟蔭東学園」(高橋努理事長)が顧問の小山昭夫氏(80)に運営資金から計4億8000万円を不適切融資した問題で、小山氏が07年に学園の人事権を得るために使った2億円は、自身が理事長を務め、民事再生法の適用を受け経営再建中だった学校法人「東北文化学園大学」(仙台市)の運営資金を無断流用したものだったことが分かった。関係者は「経営再建中の学校の資金を私的流用するのは許されない」と批判している。