「合宿で体罰」元剣道部員が提訴 東京・普連土学園高
朝日新聞デジタル 2013年11月28日(木)23時15分配信
私立普連土学園中学・高校(東京都港区)の剣道部の合宿中に体罰を受けるなどしたとして、元部員の女性(19)が28日、当時の顧問の教諭と臨時コーチ、学校側を相手取り、約1280万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。女性は先月、元顧問と元コーチを傷害容疑で警視庁に刑事告訴したという。
訴状によると、女性は高校2年生だった2011年7月、剣道部の夏合宿で元顧問に稽古を申し出たところ、「邪魔。帰れ」と罵倒され、複数回にわたり竹刀で頭を殴られたりした。元コーチには竹刀でのどを突かれるなどしたという。
女性は頸部(けいぶ)挫傷や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの診断を受け、一時は登校できなかったという。女性の父親(46)は取材に「学校側は体罰を認識しつつ、隠蔽(いんぺい)と早期収束を画策した」と訴えた。
同校は28日夜に会見。11年9月に元顧問の暴行を認めて減給処分にし、今年1月には体罰と認定していたことを明らかにした。元コーチは11年8月に解雇され、元顧問も昨年3月に自主退職しているという。女性は今春に卒業した。
ただ、隠蔽の意図があったとの指摘については「私立の学校で体罰の公表の事例がなく、イメージダウンを恐れて公表に踏み切れなかった」と説明した。