教授採用など餌に4億円詐取、元教授ら逮捕
朝鮮日報 2013/11/30 09:39
大学の非常勤講師などに対し「教授に採用されるよう便宜を図る」とだまし、約44億ウォン(約4億2600万円)を受け取ったとして、ソウル地方警察庁は29日、Y容疑者(55)ら元教授2人を逮捕した。
Y容疑者は2005年から10年にかけ、ソウル市内の大学で期限付き講師として勤務していたが、同大学の教授や外国の有名大学の交換教授を詐称し「チェコの芸術学校に入学させる」と持ち掛けて、数十人の学生から入学金などの名目で数千万ウォン(1000万ウォン=約97万円)を受け取り、個人的に使った疑いが持たれている。Y容疑者はこの金を返すため、09年から昨年にかけ、韓国国内の大学音楽学部の教授や非常勤講師たちに対し「大学発展基金などを拠出したら、私が勤務する大学に専任講師として採用されるよう便宜を図る」と持ち掛け、4人から26億8000万ウォン(約2億5900万円)をだまし取った疑いもある。
一方、L容疑者(52)=女性=は、首都圏の大学に教授として勤務していたとき、Y容疑者に金をだまし取られた被害者だった。ところが、これをきっかけに、Y容疑者の手口をまねて、周囲の非常勤講師たちに「教育部(省に相当)の幹部に口利きしている」と持ち掛け、教授への採用を餌に、2010年から昨年にかけ4人から17億8000万ウォン(約1億7200万円)を受け取った疑いが持たれている。
警察は「被疑者らは単独で犯行に及んだと供述しているが、二人の共謀の有無や、不正入学をあっせんした容疑などについても調べを進めている」と説明した。
金載坤(キム・ジェゴン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版