静岡県警が30日発表した2024年の県内ひき逃げ事件の発生、摘発状況によると、発生は93件で前年から3件減り、4年連続で100件を下回った。摘発件数は前年比2件減の89件で、摘発率は95・7%と前年から0・9ポイント高まり、過去10年で3番目に高かった。13年連続で死亡ひき逃げ事件の摘発率が100%になったのに加え、重傷ひき逃げ事件も全て解決した。 県警交通指導課によると、死亡ひき逃げの発生は前年と同じ4件(死者5人)。重傷は3件減の12件。軽傷は前年と同じ77件だった。 防犯カメラやドライブレコーダーの普及が進む近況もあり、摘発率は5年連続で9割を超えた。摘発した89人のうち、62人を24時間以内に容疑者として割り出すなどした。10日以内に逮捕に至ったのは54人。 容疑者の年代は20代と70代が最多の15人。50代が14人、30代が11人と続き、20歳未満~80代の全年齢層の運転者が逃走をした。 逃走の動機は「事故の認識を否認、半信半疑」が31人で最も多かった。「大したことはないと思った」が16人、「事故を起こしたことが怖くなった」12人、「飲酒運転の発覚を恐れて」8人、「無免許運転の発覚を恐れて」5人と続いた。「刑事・行政処分を恐れて」と「事故原因が相手方にあると思った」は各4人。 1、4、5、10、11の各月で10件以上が発生し、10月と11月に死亡ひき逃げが連続で起きた。同課の道脇桐雄交通捜査室管理官は「被害者や遺族のためにも、『逃げ得』は許さないとの思いで徹底摘発を継続していきたい」と強調。県民に向け「事故が発生した際は、目撃情報や防犯カメラの提供などで幅広く協力してほしい」と期待した。