(CNN) スウェーデン当局は30日、2023年に同国でイスラム教の聖典コーランを燃やす抗議活動をして起訴されたイラク出身のサルワン・モミカ被告が射殺されたと発表した。警察は殺人の疑いで5人を逮捕した。 当局の報道官はCNNに、モミカ被告が29日にスウェーデンの首都ストックホルムで射殺されたことを明らかにした。 モミカ被告は特定の民族集団に対する増悪を扇動した罪で起訴され、30日に判決が言い渡される予定だった。 同国のメディアが報じたところによると、クリステション首相は同日の会見で、モミカ被告の殺害に外国勢力が関与している可能性があり、治安当局も捜査に加わっていると述べた。 同被告は抗議活動を展開していた当時、18年にイラクからスウェーデンに移って来たとCNNに語った。また、コーランは民主主義や倫理、人権、女性の権利などを危険にさらすため世界中で禁止されるべきとの考えから、コーランを燃やす抗議活動を行ったと説明した。 当局は当初、デモを認可しないことでモミカ被告の抗議活動を阻止しようとした。この判断については、後に控訴裁判所が言論の自由を理由に却下した。 モミカ被告を名乗るX(旧ツイッター)のアカウントでは、同被告の裁判についての最新情報が定期的に投稿されていた。同アカウントは23万人超のフォロワーを抱え、反イスラム的な内容の投稿も繰り返していた。今月初めには、同被告の米国への亡命を支援する弁護士への寄付を呼びかけていた。