警察署の駐車場で小学校非常勤講師が自殺 福島・郡山
2000.10.28 朝日新聞
28日午後3時20分ごろ、福島県郡山市城清水の郡山警察署の駐車場に止めてあった軽ワゴン車の中で、男性が血だらけで死んでいるのを、警察官が見つけた。
郡山署の調べでは、死亡していたのは同県矢吹町、小学校非常勤講師の男性(35)。首の右側を折り畳みナイフで切ったことによる失血死とみられる。車にかぎがかかっていたことなどから同署は自殺とみている。遺書は見つかっていない。
男性は、複数の小学校で非常勤講師を務め、今年8月中旬、郡山市内であった勤務先の1つの校外学習で、5年生の女児の教え子(11)にわいせつ行為をした疑いが持たれていた。
男性は直後に、同校の非常勤講師を辞職し、女児と両親から、被害届と告訴状が出されていた。同署は、今月27日に男性を任意で呼び、午前に2時間、午後に3時間、事情を聴いたが、男性は容疑を否認していたという。28日も任意で呼んだが、午後になっても現れず、同署が行方を捜していた。
郡山署の加藤治男署長は「捜査は適正、妥当なものだった。署の敷地内が自殺の場所に選ばれたことは極めて残念」と述べた。同署はわいせつ容疑について被疑者死亡で書類送検する方針。