化学テロ訓練:「高校生参加中止を」 県高教組が県に申し入れ /青森

化学テロ訓練:「高校生参加中止を」 県高教組が県に申し入れ /青森
2009年5月27日11時0分配信 毎日新聞

 県と三沢市が8月29日に行う県総合防災訓練で、化学テロを想定した訓練に高校生を参加させる計画に教育現場から疑問の声が上がっている。県高校・障害児学校教職員組合(県高教組)は26日、「軍事色の強い訓練に参加させることは問題」とし、高校生を参加させないよう県教委に申し入れた。県は「思想や信条は自由だが、危機管理を預かる立場からすると、批判は理解できない」と反論している。
 訓練は、災害対策基本法に基づく「震災訓練」と、国民保護法に基づく化学テロを想定した「国民保護訓練」を同時に行うもので、自衛隊や在日米軍も参加。県立三沢高校と三沢商業高校の生徒は、震災訓練にボランティアとして参加することまでは合意していた。
 しかし今月15日、三沢市であった第1回調整会議で、県はアリーナでのイベントで化学剤による爆発が起き、犯人グループが逃走したとするテロ想定の国民保護訓練を盛り込んだ実施大綱案を提示。その中に、参加機関として2校も含まれていた。三沢高によると、同校の教職員たちは「異質だ」として問題視。三沢商業高も「テロ訓練のことは全然聞いておらず想定外だった。判断に迷った」としている。
 県高教組は「自衛隊や米軍が武装する訓練は軍事のための訓練。学校教育にふさわしくない」とし、「県教委は学校に対応を任せるのではなく、教育にとっての意味を考え直してほしい」としている。県教委は「昨年の学校参加は震災訓練だけだった。あくまで『防災』への取り組みという認識だ。主催者との連絡が不徹底だった」とし、県高教組の申し入れを受け入れる方向で検討している。
 県防災消防課は「あくまで案として提示した」としたうえで、「北朝鮮が地下核実験などをする時世に、自然災害だけを想定できるものではない。生徒に自分なりの考えをもってもらいたい」としている。一方、三沢市は「国民保護訓練に高校生の参加予定はない。そんな話は聞いていない」とし、主催者間で異なる見解を示している。【矢澤秀範】

5月27日朝刊

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