【エルサレム時事】イスラエルのネタニヤフ首相の側近2人が、パレスチナ自治区ガザでの停戦に絡み、仲介国カタールの印象を良くする広報活動の見返りに同国から資金供与を受けたとして、収賄や背任などの容疑で逮捕された。 イスラム組織ハマスを支援してきたカタールとのつながりが問題視され、ネタニヤフ氏にとって「致命傷となる可能性」(イスラエル紙ハーレツ)も指摘されている。 事件を巡っては、ネタニヤフ氏自身も3月31日に参考人として聴取を受けた。直後にSNSで「政治的捜査だ」と反発したものの、別の汚職事件で起訴されている同氏の立場はさらに悪化した形だ。 警察は3月31日、首相府で広報を担当していた2人を逮捕。地元メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」によると、警察は2人がカタール政府と契約する企業の関係者と接触したと断定。カタールの良いイメージを「政治、安全保障関係筋の話」としてイスラエルメディアに伝えたとみて調べを進めている。 また、2人にはそれぞれ別に、2022年にカタールで開催されたサッカーW杯について同様の情報操作をした疑いや、ガザ停戦交渉に関連して軍の機密を外国人記者に漏らした疑いもかかっている。 湾岸諸国の一つであるカタールはイスラエルと国交はないが、イスラエルの法律上、交戦相手などを意味する「敵国」とは認定されていない。しかし、国内では「ハマスと戦っている時に、ハマスに資金提供している国家のために働いていたのではないか」(タイムズ・オブ・イスラエル)とネタニヤフ政権を批判する声も上がっている。 カタール政府は一連の疑惑について、米CNNテレビの取材に、ガザ停戦を妨げようとする「中傷キャンペーン」だと主張している。