県教委:熊工高教諭覚せい剤違反、教育長が給料自主返納 女性盗撮教諭は免職 /熊本
2009年9月9日17時1分配信 毎日新聞
県教委は8日、県立熊本工高の教諭が覚せい剤取締法違反(使用)などの罪で起訴されたことを受け、山本隆生教育長が月給10分の1を1カ月分、自主返納すると発表した。教職員などの不祥事で、教育長自らが責任を明確にして給料を自主返納するのは初めて。このほか県教委は、女性を盗撮した教諭を免職にするなど2件の懲戒処分をした。
覚せい剤取締法違反事件で起訴された里野寿一被告(33)については「教諭本人と接見できず、県教委としての事情聴取ができていない」(学校人事課)として、懲戒処分を先送りしている。
山本教育長は給料返納にあたり「薬物乱用防止を教育すべき教員が起こした前代未聞の事件に対し、教員を指導監督すべき責任を強く感じている。教育の原点に立ち返り、信頼を回復するため全教職員一丸となって職務に精励する」とのコメントを発表した。
また、天草市内のパチンコ店で8月下旬、女性従業員のスカート内を携帯電話のカメラで盗撮したとして書類送検された県立牛深高の後藤茂教諭(37)を懲戒免職処分にした。同月中旬にも同じ従業員を盗撮していたことも判明した。学校人事課は「盗撮は教諭としてあるまじき行為であり、これまでも懲戒免職にしている」としている。
◇生徒に体罰、2人を戒告
さらに熊本市内の県立高校の男性教諭(27)と実習助手の男性(26)を、生徒に体罰を加えてけがをさせたとして、それぞれ戒告処分にした。2人は、規則に反して携帯電話を高校に持ってきた生徒を指導した際、その態度に怒って平手でほおをたたき、鼓膜を破るけがをさせた。【笠井光俊】
9月9日朝刊