愛知県警は7日、名古屋市中区の店舗で大麻を所持したとして、3月に同区の20代の会社員男性を麻薬取締法違反容疑で逮捕した事件をめぐり、証拠品の大麻を別の事件のものと取り違えて鑑定していたと発表した。名古屋地検は同日、男性の起訴を取り消した。 薬物銃器対策課などによると、県警は1月12日、同区の店舗で大麻を押収した。科学捜査研究所の鑑定結果を踏まえ、3月18日、大麻0.418グラムを所持したとして同法違反容疑で男性を逮捕。28日に地検が同法違反の罪で起訴した。 だが、県警が31日に証拠品の記録を調べたところ、男性が関与していない別事件で押収していた大麻と、鑑定前に取り違えていたことが発覚した。男性は大麻の所持について認めているが、所持していた疑いがあるのは1.919グラムだったという。 同課は「人為的なミスの可能性があり、原因を特定して再発防止に努める」などとした。地検と協議して、今後の捜査の方針を決めるという。