連絡怠り体罰教師の未処分25件…福岡で5年間

連絡怠り体罰教師の未処分25件…福岡で5年間
2009年11月19日01時58分 読売新聞

 福岡市教委と市立小中学校が教師の体罰を把握していたにもかかわらず、処分の手続きをする担当課への連絡を怠ったために、処分が行われなかったケースが2004〜08年度に25件あったことが分かった。

 市教委は程度の重い16件について、体罰をしたと認定した教師に8月に文書訓告などの処分を行った。
 市教委によると、教師らによる体罰があった場合、学校は生徒や学校の指導を受け持つ学校指導課と、教職員の処分を担当する教職員課にそれぞれ報告するよう義務づけている。

 しかし、実際には学校指導課にしか報告されなかったうえ、市教委内部の連絡も徹底されていなかったため、教職員課が速やかに手続きを行えなかった例が次々と発覚。このため市教委は2008年9月、各学校に両課への報告義務を改めて通知し、過去5年間分について調査していた。今回処分された16件は05〜08年の体罰。平手打ちで生徒の耳の鼓膜に傷がついた例などで、口頭や文書による訓告と厳重注意にした。

 学校指導課の大西浩明課長は「隠す意図はなかった。処分された事案との公平性を考えると問題だった。現在は、両課で情報を共有して適切に運用している」と話している。

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