「冗談でやった」施設職員が実習生にセクハラ/秦野

「冗談でやった」施設職員が実習生にセクハラ/秦野
2009年12月10日 カナロコ

 秦野市内の知的障害者援護施設で9日までに男性職員(39)が実習に来ていた女子短大生の手足をひもで縛るなどのセクハラ行為を行っていたことが分かった。職員は施設側の事情聴取に対し「冗談でやった」と説明しているが、施設側は職員を停職4カ月の処分にするとともに、県や秦野市に書面で事実を報告した。施設関係者からは「職員は施設利用者へ暴言も吐いており、停職処分は軽すぎる。事実を利用者の保護者にも説明すべきだ」と施設の対応を批判する声が出ている。

 問題が発覚した施設は同市菩提のくず葉学園(加藤邦彦園長)。報告書や学園関係者によると、今年夏、男性職員が実習に来ていた女子短大生(20)の手足をひもで縛ったり、肩をもむよう強要したりするなどセクハラを行ったという。女子短大生は実習を取りやめ、大学に報告したことで問題が発覚した。

 同学園の事情聴取に男性職員は「ふざけて縛った」などと説明し、事実を認めたという。職員が使用したひもは、利用者の行動制限に部屋のドアを縛る際に使っていた。

 男性職員は勤続12年で利用者15人の生活支援を担当する職員4人のまとめ役だった。学園では、第三者委員会や管理職会議で対応を協議、男性職員の役職を解き、停職4カ月の処分にした。同時に人権委員会の設置や研修強化などによる再発防止策をまとめ、短大側にも報告した。

 同学園は「被害者を考慮してオープンにしなかった」と説明しているが、関係者からは「利用者の保護者にも説明しておらず、ひた隠ししたとも取れる。正式に謝罪し出直しすべき」との声が出ている。加藤園長は「福祉の仕事を志す人への行為だけにきちんとした対応を取った。利用者の保護者には今後説明したい」と話している。

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