教員雇い止め撤回命令 京都地裁 「ストーカー申告」労働審判
2010年6月26日9時29分配信 京都新聞
ストーカーを受けたという女子生徒の申告に基づき、学校に雇い止めされたのは不当として、京都市内の私立高校の30代男性教員が、運営法人に地位確認などを求めた京都地裁の労働審判で、大島眞一労働審判官が、雇い止めの撤回を命じる一方、生徒が卒業するまでの復職を認めない審判を下していたことが25日、分かった。ストーカー行為の有無の判断を回避しながら、生徒の心情を考え、双方に配慮した格好だ。
男性は「生徒のことを考えると、卒業まで学校から離れているのは良いと思う。ただストーカーの事実はなく、名誉回復の方法を探りたい」と複雑さをにじませている。学校は「生徒の人権擁護の観点からコメントは控えたい」としている。
民事裁判の判決にあたる21日付の労働審判は▽3月末の雇い止めを撤回する▽男性は9月末で退職する▽法人は2012年4月に男性を教員として採用する▽法人は男性に100万円を支払う−などとした。
労働審判制度は、労使双方から選ばれた民間の審判員2人が裁判官(労働審判官)と同じ権限で審理に加わり、原則3回以内の期日で柔軟な解決を試みる仕組みとして2006年にスタートした。事実の認定をせずに解決策を示した今回の審判は、制度の特徴が表れたと言える。