<旅館業法違反容疑>プリンスホテル起訴猶予 日教組拒否で
2010年7月2日2時30分配信 毎日新聞
日本教職員組合(日教組)の全国集会参加者の宿泊を拒否したとして、旅館業法(宿泊させる義務)違反容疑で書類送検されたプリンスホテル(東京都豊島区)の渡辺幸弘会長(63)ら幹部4人と、法人としての同社について、東京地検は1日、起訴猶予処分とした。右翼団体の街宣活動などで周辺住民に迷惑がかかることを懸念して宿泊を拒んだ経緯を踏まえ「刑事責任を追及するほど悪質とは言い切れない」と判断した。
旅館業法は、宿泊希望者が明らかに伝染病を患っている場合などを除き、宿泊を拒んではならないと定めている。渡辺会長らは、日教組から第57次教育研究全国集会(08年2月)の参加者用として、同社が経営する「グランドプリンスホテル新高輪」などの客室190室の宿泊予約の申し込みを受け、契約を交わしたものの、07年11月に一方的に解除を通告したとして書類送検された。
ホテル側が集会の会場に予定されていた宴会場の使用も拒否したことから、日教組は施設使用を求めて仮処分を申請。東京高裁で仮処分命令が確定した後もホテル側が従わなかったため、集会は中止に追い込まれた。
日教組が約3億円の損害賠償を求めた訴訟では、東京地裁が09年7月に「違法性は著しい」としてホテル側に全額の支払いを命じる判決を言い渡した。ホテル側が控訴しており、東京高裁で近く和解協議が始まる。