<懲戒免職>痴漢で起訴猶予の教諭 調布市教委に虚偽報告
毎日新聞 2010年9月16日(木)13時36分配信
電車内で女子高生に痴漢行為をしたうえ、虚偽の示談書を提出したとして、東京都教育委員会は16日、調布市立八雲台小の男性教諭(38)を懲戒免職処分にした。
都教委によると、この教諭は2月26日朝、通勤中の車内で女子高生の尻を触ったとして、警視庁調布署に都迷惑防止条例違反容疑で現行犯逮捕された。教諭は捜査段階で容疑を認め、女子高生側と示談して釈放された。東京地検立川支部は3月、不起訴(起訴猶予)処分とした。
しかし教諭は、調布市教委の事情聴取に「痴漢はしていない」と説明。市教委に提出した示談書についても、元々は「深く謝罪するとともに、今後更生する」とした内容を「誤解を招いた態度について謝罪する。痴漢はしていない」などと改ざんしていた。さらに、不起訴になった理由も「嫌疑不十分だった」と虚偽報告していた。
4月に採用された都教委の非常勤職員の検察事務官OBが、教諭からの説明を不審に思い、関係者に事実確認して教諭のうそを見破った。教諭は都教委に対して「家族や仕事を失いたくなかった」と話しているという。【田村彰子】