大学規準不適合判定の成美大 教員不足は5月で解消
両丹日日新聞 2011年4月7日(木)17時30分配信
福知山市西小谷ケ丘の成美大学(戸祭達郎学長)がこのほど、大学評価の第三者機関である大学基準協会(東京都)から「大学基準に適合していない」と判定された。行政処分などは科されないが、大学では、大幅な定員割れ、専任教員数の未充足など、指摘を受けた内容に対して検討し、是正していくという。
学校教育法の改正で、2004年度以降、大学は文部科学省の認証を受けた評価機関から、7年以内の周期で学生の受け入れや財務、教員組織などが大学としての基準に適合しているかどうか、審査を受けることが定められた。成美大は、昨年度がその最終年度にあたるため、評価を依頼していた。
成美大は北近畿唯一の4年制大学。市から校舎建設などで27億円の支援を受けて00年4月に京都創成大学として開学、昨年成美大に改称した。
昨年11月には、運営改革の意見を求めるため、北近畿の有識者8人で改革提言委員会を発足。ここでまとめられた提言書を参考に、12年度を目標とする改革計画を策定した。
また今年度から、新学長に夙川学院大学教授を務めていた戸祭氏が就き、専門分野を生かし「地域と連携した大学づくり」というビジョンを掲げ、最大の課題である学生の確保にあたっている。
専任の教員数が6人不足しているという指摘に関しては、すでに新教員の採用を進めており、5月いっぱいで解消する。
運営する成美学園の西垣寛人理事長は「不適合の判定は、ある意味、当然の結果であると思っています。真摯に受け止め、地域の協力を頂きながら、前を向いて改善に力を注ぎたい」と話す。
戸祭学長は「成美大には、福知山の大学ならではの良さが山ほどある。それをPRしていくことが、学生を呼び込むことにつながると思っています」とし、「地域とのつながり、自由に使えるバスを4台バス所有し学生のフィールドワークに活用できることや、学生の礼儀正しさなどを、広く世間に知ってもらえるよう努力していきたい」と、再建への熱意を見せている。