君が代起立、4件目の合憲判断…最高裁

君が代起立、4件目の合憲判断…最高裁
読売新聞 2011年6月21日(火)20時9分配信

 入学式や卒業式で、君が代斉唱の際に起立するよう教職員らに求めた校長の起立命令が「思想・良心の自由」を保障した憲法に違反するかどうかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は21日、「命令は合憲」として原告の教職員らの上告を棄却した。

 同種の訴訟では、すでに最高裁の全ての小法廷が合憲判断を示しており、判決は今回が4件目。

 原告は、君が代斉唱の際に起立しなかったことを理由に広島県教育委員会から戒告処分を受けた同県の高校教諭ら42人で、県教委に処分取り消しを求めていた。

 判決は、5人の裁判官のうち、4人の多数意見。田原睦夫裁判官は、「君が代斉唱の強制は、国歌に否定的な歴史観、世界観を持つ人の内心の核心部分を侵害しうる」として、審理を尽くさせるため、2審・広島高裁に差し戻すのが相当とする反対意見を述べた。

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