新大不正契約問題「医療機器購入は学長が主導」
2011年7月16日 読売新聞
国立大学法人・新潟大学(下條文武学長)の医療機器購入不正契約問題に絡み、中堅ゼネコン「安藤建設」(東京都港区)が、大学側の依頼に応じて購入代金の一部を立て替えたとして、諸費用を含め約19億円の支払いを求める訴えを起こした問題で、安藤建設は「医療機器購入は、下條学長が中心となって進めたプロジェクトだ」として、この契約は有効だと主張していることが15日、関係者への取材でわかった。
大学側は、「本学が把握する事実関係とは異なるものであり、全面的に争う。今後、契約の無効など、本学の主張を明らかにしていく」としている。
訴状などによると、下條学長は、同大医歯学総合病院長だった2006年頃から、陽子線がん治療機器の導入に関心を示し、08年の学長就任後は、当時副学長だった永山庸男教授(55)をプロジェクトの推進者に任命し、具体的な取り組みを進めた、としている。
安藤建設は、08年8月頃からプロジェクトに関与。安藤建設と大学側が、10年5月、「安藤建設が購入した医療機器を新潟大学に譲渡し、安藤建設の負担などを新潟大学が補償する」ことで合意。安藤建設と米国メーカーとの間で医療機器の購入契約を結んだ、としている。頭金を一括で支払うとされ、安藤建設は同月支払ったという。
大学側は、この医療機器導入を巡り、50歳代の男性教授が昨春、学長の公印・私印を無断で使用し、業者と不正に購入契約を結んだと4月に発表。有印公文書偽造・同公使の疑いで捜査機関に告訴状を提出。関係者によると、この教授は永山教授で、3月末に副学長職を解任されている。
永山教授が今回の訴訟で、安藤建設側の補助参加人として、訴訟に加わる方針であることも15日、わかった。永山教授の代理人弁護士は、取材に対し「契約が有効であることを主張するため、オブザーバー的立場で訴訟に参加する」としている。
一方、新潟大は15日、下條学長名で、「このような事態が発生したことについて、皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことに、深くお詫び申し上げる」などとするコメントを発表した。