障がい者学校の教師らによる性暴行事件、映画化で再調査の声−韓国

障がい者学校の教師らによる性暴行事件、映画化で再調査の声−韓国
サーチナ 2011年9月27日(火)10時30分配信

 韓国・光州(クァンジュ)の聴覚障がい者学校で発生した、性暴行事件を扱った映画 「るつぼ」が22日、韓国の660館で公開され、現在までに91万人を動員し、公開1週目の週末興行成績で1位となった。映画を見た観客の間で、事件を再調査するよう求める請願運動が広がっている。複数の韓国メディアが報じた。

 この映画は、2004年12月に光州広域市の聴覚障がい特別学校で発生した事件がベースとなっている。2009年6月、作家コン・ジヨン氏がこの実話をもとに小説「るつぼ」を発表し、その後映画化された。

 同校の金校長(62)は、この学校の聴覚障がい者の13歳の女子生徒に対し、性暴行を加えた。さらに行政室長や寮生活指導教師などの教職員ら3人も、2000年から多数の学生を性暴行したとされ、被害生徒は10人に上るとみられている。

 関係者が2005年6月の障がい者性暴行相談所にこの事実を暴露し、発覚。同年11月に容疑が確認され、金執行部長(58)と李寮生活指導教師(36)、ほか1名が性的暴行の容疑で拘束された。しかし、加害者の4名は執行猶予で釈放されるにとどまっており、事件の加害者と責任者の大部分が法的な処罰を受けなかった。

 韓国メディアは、22日に封切りされた、映画「るつぼ」が大きな話題となり、映画を見たインターネットユーザーを中心に、この事件を再捜査しなければならないという声が広がっていると伝えた。

 大手ポータルサイトの掲示板では、加害者への処罰などを要求する文が掲載され、児童性犯罪の公訴時効の廃止関連法案を請願する主張も相次いだ。同事件の再調査を要求する署名運動も始まり、2日間で2万2000人余りが署名した。性暴力対策委員会は来月20日までに5万人の署名を目標にしている。(編集担当:李信恵・山口幸治)

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