元高校教諭に懲役2年求刑…静岡
2011年12月9日 読売新聞
教え子にわいせつ行為認める
教え子にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた沼津市下香貫、元県立科学技術高校教諭森田由紀夫被告(47)(12月2日付で懲戒免職処分)の初公判が8日、静岡地裁(木地寿恵裁判官)であり、森田被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。
公判は即日結審し、検察側は「教師という立場を利用して執拗(しつよう)にわいせつ行為を繰り返した。被告は保身の目的で被害者に口止めまでしており、卑劣な犯行」などとして懲役2年を求刑した。
検察側の論告などによると、森田被告は今年8月中旬と30日、同校の教室で、わいせつな行為を拒絶した女子生徒を叱って恐怖心を持たせて抵抗できない状態にし、キスをしたり、胸を触ったりしたとされる。
弁護側は最終弁論で「被告は被害者の才能を開花させようとして個別指導をした。一時的な過ち」などと訴え、執行猶予付き判決を求めた。
一方、森田被告は被告人質問で、「全ての原因ではないが、職場の人間関係や通勤の問題でストレスがあった。本音で話ができる同僚がなかなか作れなかった」などと供述。被害者については「本当に申し訳ない。1日も早く立ち直って、元の明るい彼女に戻ってほしい」と泣き声で謝罪した。
逮捕容疑は8月下旬、校内で教え子の高校2年の女子生徒(17)に対し「おまえの進路もただじゃおかないぞ」などと脅してキスをしたり体をさわるなどのわいせつ行為をした疑い。森田容疑者は容疑を一部否認している。
事件当時、同校は夏休みだったが、大学進学のための補講が行われていた。森田容疑者は逮捕される際「何でこんなことになるんだ」などと話していたという。