文化学園大補助金訴訟 監査法人 仙台市に解決金
河北新報 2011年12月17日(土)6時10分配信
学校法人東北文化学園大(仙台市)の補助金不正受給事件に絡み、仙台市民オンブズマンが仙台市に対し、新日本有限責任監査法人(東京)と同法人の元公認会計士に約7億7000万円を返還請求するよう求めた訴訟は16日、補助参加人の監査法人側が解決金4億円を市に支払い、オンブズマンが訴えを取り下げた。
オンブズマンによると、オンブズマンの請求を全面的に認めた昨年3月の二審仙台高裁判決を受け、オンブズマンと監査法人側はことし2月ごろ、裁判外で協議を開始。監査法人側が解決金4億円の支払いを提案し、10月に合意に達した。4億円は16日、仙台市に入金された。
解決金の額については、補助金を交付した市や、高裁が不正への関与を認定した金融機関の責任も検討。「許容範囲と判断した」(オンブズマン)という。
オンブズマンは16日、仙台市内で記者会見し「大学設置に当たり、監査法人による監査の重要性が訴訟を通じて確認された意義は大きい」と強調。「4億円が、東日本大震災被災者に対する具体的な支援に充てられることを希望する」と述べた。
仙台市の奥山恵美子市長は「補助参加人の法的責任は問うことができないとしてきたが、訴訟の経緯も踏まえ、今後とも補助金の支出について適正に対応したい」とのコメントを出した。
オンブズマンは2005年に提訴。高裁は10年3月、「監査法人側は、大学の不正をできる限り防ぐという監査の趣旨に反した単純、基本的な過失があった」と認め、監査法人側が上告した。
高裁判決によると、大学側は開学時の1999年、負債を隠し、資産を水増しした会計書類で大学整備促進補助金の交付を市に申請、8億1000万円を不正受給した。不正発覚後、大学側が4100万円を返還した。