教員の不祥事次々/今年度逮捕者8人(静岡県)

教員の不祥事次々/今年度逮捕者8人
2012年03月22日 朝日新聞

 今年度、教職員の不祥事が相次いだ県内。昨年度に逮捕された教職員はいなかったが、教諭や講師の逮捕者は8人となった。22日に開かれる臨時の校長会で不祥事根絶に向けた話し合いが行われるが、安倍徹教育長は「どうしたら一人一人の教員が自覚するかを改めて考えないといけない」と頭を抱える。

 ■教育長「根絶策を再考」

 20日に窃盗未遂容疑で逮捕されたのは、パチンコ店で不正にコインを使っていた疑いがある。

 同校によると、原田容疑者は2年生の担任で、テニス部の顧問を務めていたという。20日は部活動が終わった後にパチンコ店に向かったとみられ、現行犯逮捕された。同校では昨年9月から、セクハラや個人情報の取り扱い、規範意識全般など、不祥事根絶のための研修会を全6回実施。原田容疑者も全ての研修会に参加していたという。同校は「研修会に参加し、十分に認識してもらっていると思っていた。非常に残念」と話している。

 一方、安倍教育長は「教育は子どもたちとの信頼関係で成り立つもの。繰り返し事件が出てくることを深くおわび申し上げたい」と謝罪。今月には不祥事根絶のための報告書をまとめたばかりだが、「まだまだ対策が行き届いていなく、至らなさを感じる。地道に継続していくしかない」と話した。

 ■教育行政の検討会実施へ

 今月に入ってからは、19日には、を県教委が停職処分にしたばかり。さらに原田容疑者が逮捕され、不祥事に歯止めがかかっていない。

 今月に逮捕された2人の男性教員の処分はまだされていないが、今年度に県教委が懲戒処分を行ったのは14件。昨年度の懲戒処分は16件あったが、逮捕された教職員はいなかった。

 県教委は今年度から、各学校にコンプライアンス委員会の設置を求め、およそ8割の学校では外部の委員が就任した。新年度からは、各学校で規範意識の向上などを目指す研修を毎月実施することになる。

 相次ぐ不祥事を受け、川勝平太知事は、教育行政のあり方を事業仕分けの手法で検討する会を実施する考えを示している。検討会は新年度に実施される予定で、教育委員と知事との連携や学校のマネジメント、教育委員会事務局のサポート態勢などについて有識者が意見を出す。県民からの意見も募る予定。

 《今年度に逮捕された県内の教職員》

 

 

 

 

 

 

 

 

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