小田原の小中学校で4期連続通知表ミス、再発防止徹底されず/神奈川

小田原の小中学校で4期連続通知表ミス、再発防止徹底されず/神奈川
カナロコ 2012年4月4日(水)22時30分配信

 小田原市教育委員会は4日、2011年度の後期分通知表で、小学校2校、中学校3校の児童・生徒計22人について記入ミスがあったと発表した。記入ミスはこれまで明らかになっただけで10年度から4期連続。複数の教職員によるチェック体制など新たに再発防止策を現場に指示していたが、徹底されなかった。

 市教委によると、後期のミスは大窪(2人)と下中(2人)の2小学校、白鴎(12人)、城南(2人)、千代(4人)の3中学校。 ミスの内容は出欠席12人、特別活動など7人、個人票の貼り付け2人、評価・評定1人。このうち評価・評定ミスは千代中で起き、50代の男性教諭が提出の遅れた美術作品を入れ忘れて低くなった。

 今回関与した教職員は20代から50代の10人。このうち3人が前期に続いてミスしていた。

 発覚の経緯は、従来多かった保護者らからの問い合わせが11人だったが、教職員自身が配布後の資料作成時に気付いたケースが11人あった。

 市教委は昨年11月、前期分のミス多発を受けて「事故調査委員会」を設置。作成作業時のチェックシート活用や通知表相談日の実施などの再発防止策を取りまとめた。

 今回の原因について前田輝男教育長は「日常業務でのパソコン入力など、チェックシートの対象外の部分で確認不足があった。こうした前段の作業でも複数で当たるよう徹底したい」と説明。「うっかりミス」があったことも認めた。

 通知表相談日は、春休み期間中に各校が2〜4日間実施。計30人の保護者が参加し、5人のミスが確認された。これまでに教職員が通知表を訂正、保護者に謝罪したという。

 市教委は今後、ミスをした教職員から事情を聞き、指導を強化する方針。

 後期の通知表に関しては、同様のミスが横浜や大和、鎌倉などでも判明、問題は県内各地に拡大した。

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