滋賀大:論文盗用の教授、諭旨解雇処分に /滋賀

滋賀大:論文盗用の教授、諭旨解雇処分に /滋賀
毎日新聞 2012年5月22日(火)14時29分配信

 滋賀大は21日、論文盗用やデータの改ざんなどをしたとして、教育学部の宮田仁教授(53)を諭旨解雇処分(20日付)にしたと発表した。
 同大によると、宮田教授は共同研究者が08年に国際学会で報告、学術誌に掲載済みの携帯電話を使った「月観察システム」の論文4ページ分を翌年、国際学術誌に投稿するなど6編を盗用。96〜11年に論文データの調査時期や対象を改ざんしたり、共著者の同意を得ない投稿などを続けた。学内外からの指摘で大学側が今年2月に不正行為を公表。4回の審査会で処分を決めた。大学側は諭旨解雇にとどめた理由について「発覚後、論文取り下げなど誠実な対応や謝罪をしているため」とした。
 宮田教授は教育工学が専門。大学側を通じて「不正行為を深く反省し、14年間お世話になった滋賀大の名誉と信用を傷つけたことをお詫びします」とするコメントを出した。
 佐和隆光学長は「研究者倫理の欠如に起因する許しがたい行為で遺憾。今後、研究活動の不正行為防止に全学的な対応を図る」とコメントした。【松井圀夫】

5月22日朝刊

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