全国いじめ被害者の会:「教師は適切な対応を」 県教委に申し入れ /岐阜
毎日新聞 2011年12月3日(土)11時50分配信
「全国いじめ被害者の会」の大沢秀明代表が2日、県教委を訪れ、「教師がいじめをいじめととらえ、適切な対応をとれば深刻な事態は避けられる」と述べて、学校側の適切な対応を求めた。10月21日に始めた全国行脚の途中で、岐阜が27番目という。
大沢代表は、96年1月に福岡県で四男秀猛さん(当時15歳)をいじめによる自殺で失った。06年に会をつくり、国や各都道府県教委への申し入れなどのほか、電話相談を開設していじめに悩む親子の相談に乗ってきた。
大沢代表は「仲良くしなさいと指導するだけではいじめはなくならない。加害生徒にその場で『いじめはだめ』と明らかにすることで生徒との信頼関係も築け、深刻ないじめの防止につながる」と訴えた。
対応した県教委の南谷清司・学校支援課長は「学校が成長の場でなくなるのはあってはならない。決意を新たにした。今の子どもたちは表現力が弱く、ストレートに出ないので教師の観察力を強める必要がある」と述べた。
大沢代表は「むごいいじめを受けて自殺する子がいなくなり、家族も苦しみから解放できることを願っている」と話している。会の連絡先は0972・23・8372。24時間相談に応じるという。【山盛均】
12月3日朝刊