大津市 いじめ自殺 7月24日分

大津中2いじめ自殺 加害少年Bの家庭崩壊「離婚します」と母
女性自身 2012年7月24日(火)0時3分配信

7月17日、昨年10月に中学2年生の若さで自ら命を絶った滋賀県、大津市の男子生徒(享年13)の遺族らが加害者とされる同級生男子生徒A、B、Cらを相手どり損害賠償を求めた裁判の第2回口頭弁論が行われた。

法廷では、加害者生徒全員とその家族が揃っていじめの事実を否認するなど、“反省なし”の主張を続ける加害少年と親たち。彼らの家庭生活と今を追った――。

京都市内の中学校に転校していたA。そしてBも京都府宇治市に転校していた。一家の引越し先は家賃約7万円の木造2階建て一軒家。表札に姓は書かれていなかった。

「Bくんの両親は、彼が小学校に入る前に離婚しているんです。お母さんはエステ店で働きながら、Bくんと一つ上のお兄ちゃんを女手ひとつで育ててきました。2年ほど前に再婚したそうで、大津市内の一軒家を買って4人と愛犬のラブラドールレトリバーと暮らしていました」(知人)

しかし、新しい父と合わなかったのだろうか。このころからBは荒れ始めたようだ。事件後、明るく社交的だった母は寝込んでしまっていたという。少年のいじめ自殺後、母子は転居した。

「今年2月に一家が引越してきて『息子が登校拒否になって環境を変えるために来た』と言っていました。いじめられたのかと思っていたら、逆だったんですよね。翌月にはお母さんが『離婚するんです。パートを探さないと』と言っていました。なんだか慌ただしいと思いました」(宇治市の近所の主婦)

転校先でも暴力沙汰を起こしたとも報じられているB。家族の崩壊をどんな思いで見ているのだろうか――。

—–

大津中2いじめ自殺 軽トラ通勤の校長「取材に笑顔」の不謹慎
女性自身 2012年7月24日(火)7時6分配信

「息子が自殺しなければならないほどのいじめとはどういうものだったのか。一日も早く事実と原因が解明され、一人でも多くのいじめに悩む生徒を救えることを望む」

昨年10月に中学2年生の若さで自ら命を絶った滋賀県、大津市の男子生徒(享年13)の父親は、こうコメントを出した。

7月17日、加害者とされる同級生男子生徒A、B、Cと保護者死を相手どり約7千700万円の損害賠償を求めた裁判の第2回口頭弁論が行われた。法廷で市は態度を一転して和解の姿勢を見せたが、イジメの事実は隠し続けてきた学校の態度は、曖昧なまま。

本誌は19日、自宅から軽トラックに乗って出てきた校長を直撃した。窓ガラスを開けて「すまん」と言うように片手を立てた校長。そして「取材はちょっと。へへっ」とはぐらかすように笑い、去っていった。

7月18日には、暴行など6件の罪で刑事告訴された3人。彼らは今後どうなっていくのか。少年法に詳しい濱川俊弁護士はこう語る。

「加害少年に対して不処分ということはないでしょう。事実認定が焦点になりますが、暴行など6件の容疑すべての認定は難しいでしょう。そのため、少年院送致などではなく、最長2年間の保護観察処分にとどまるのではないでしょうか。この場合、加害少年たちは今後も今と同様の生活をおくることになります」

自殺した中2少年の無念がはらされる日は来るのか。

——

大津いじめ、全教諭調査結果を遺族に伝えず
読売新聞 2012年7月24日(火)8時5分配信

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題で、自殺直後、学校側が全教諭に対し、男子生徒へのいじめの有無を調査していたにもかかわらず、その結果を遺族に伝えていなかったことが、市教委への取材でわかった。

 文部科学省は指針で、自殺があった場合、1週間以内に調査し、遺族に説明するように求めているが、学校側は調査したことさえも知らせていなかったという。学校によるずさんな対応がまた浮かび上がった。

 市教委によると、調査は自殺直後の昨年10月中旬、教諭約60人にいじめを見聞きしたかどうかをアンケートで質問。男子生徒の担任や2年生の担当教諭ら約10人については、校長らが直接聞き取り、記録していたという。文科省が昨年3月、自殺の再発防止に向けて策定した「子どもの自殺が起きたときの調査の指針」では、学校側の対応として「自殺から3日以内に全教師、数日以内に亡くなった生徒と関係の深い生徒から聞き取りを行い、1週間以内に遺族に説明する」との原則を示している。

 しかし、市教委が調べたところ、学校側は遺族に対し、全校生徒対象のアンケート結果を伝えただけで、全教諭を調査したことや結果を説明していなかったという。市も近く設置する外部委員会で、説明しなかった理由や経緯を調べる。

 市教委も、学校の遺族対応の不手際について把握はしていなかった。

——

越直美大津市長の謝罪受け入れへ 遺族と25日に初めて面会
産経新聞 2012年7月24日(火)8時32分配信

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、越直美市長が25日に遺族と初めて面会し、市教委のいじめ調査が不十分だったとして直接謝罪することが23日、関係者への取材で分かった。遺族側も謝罪を受け入れる。越市長は17日、遺族が市などを相手取った民事訴訟で和解協議を進め遺族に謝罪する意向を示したが、遺族は「何に対する謝罪かわからない」と謝罪を拒んでいた。

 越市長は、遺族が「自殺の原因」とする男子生徒へのいじめの実態を探るため、外部調査委員会による再調査を表明。17日には「遺族におわびしたい」と話していた。遺族側は推薦する委員の任命や市職員が調査に関与しないことなどを求めていた。

 関係者によると、越市長は今月上旬、弁護士を通じ遺族側に「非公開で会い、謝罪したい」と打診。遺族側は「何に対する謝罪かわからない。公開の場で会い、謝罪より前に調査委について話し合いたい」として謝罪を拒否した。ただ、「謝罪を一切受け付けないのではなく、市教委の調査の不十分さなど範囲を限定し、意図を明確にして謝罪してほしい」としていた。

 越市長は20日の産経新聞の取材に「遺族は市に不信感を持っている。曖昧な状態で謝罪しないでほしいといわれたら仕方がない」としていたが、遺族側の意向をくみ、まず市教委の調査の不十分さについてわびる方針を固めたとみられる。

 25日の市長と遺族側の面会は市役所で行われ、調査委についても協議する。しかし、遺族側は公開を求めているのに対し市側は部分的に非公開とすることを要請。また、市側は調査委の会議も非公開とする方針で、会議の公開を求めている遺族側との協議は難航も予想される。

—–

いじめ自殺、変わる学校 早期発見へ各地の教委
京都新聞 2012年7月24日(火)8時59分配信

 大津市内で昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、自殺との関連が指摘されるいじめ対策について、学校のずさんな対応が浮き彫りになった。過去にいじめに絡む小中学生の自殺が起きた全国自治体の各教育委員会は、早期発見へきめ細かい対応を取り入れている。
 2005年に中学3年女子生徒の自殺があった山口県下関市は昨年12月、市内の全小中学校でいじめの有無を定期的に問うアンケートを月1回から毎週実施に切り替えた。わずか1カ月でいじめが急速に陰湿化したケースがあったためだ。
 下関市教委は「親や教師にも言えない場合があることを前提に、聞く機会を多く設けて把握したい。『一時は遊びと思ったが、いじめじゃないか』と周囲にいる生徒からの報告も期待している」とする。
 また、05年に小学6年女児が自殺を図った北海道滝川市は、「心情を率直に聞く」ため、自宅でアンケートを書いてもらう。その後、全員との個別面談で児童生徒と対話を深め、匿名で記入されたいじめも探る。福岡県筑前町は06年に中学2年男子生徒が自殺して以降、学校と図書館に「相談ポスト」を設置。「悪口を言われた」と訴えたメモから、いじめの解決につなげた事例もあるという。
 富田林市は06年の中学1年女子生徒の自殺後、「担任まかせでなく、組織での情報共有と問題解決を図る」との方針を打ち出した。
 いじめを疑う事案に対しては、校長や担任に加え、生徒の本音を引き出すスクールカウンセラーらも交えた「ケース会議」を開く。事案によっては教委外の子育て支援担当者も加わり、「幅広い側面から解決を図る」という。
 愛媛県今治市では毎年、06年に自殺した1年男子生徒の命日に学校が全校集会を開き、校長が当時の経緯を紹介する。教員が着任すると墓参りに行くことも習慣化している。市教委の担当者は「いじめはどこの学校でも起こりうる。風化させず、意識を高く保つことが大切」と話している。
 【いじめに絡む自殺を経験した自治体のいじめ対応策】北海道滝川市=いじめ把握へアンケートと個別相談、大阪府富田林市=学校外の人材交え「ケース会議」、山口県下関市=毎週、いじめアンケートを実施、愛媛県今治市=自殺した生徒の命日に全校集会、福岡県筑前町=学校、図書館にいじめ「相談ポスト」

——

大津・中2自殺:いじめ問題受け、「迅速な対策」通知 教委などに吉村知事、校長研修会でも対応 /山形
毎日新聞 2012年7月24日(火)12時1分配信

 大津市で中学2年の男子生徒が自殺した問題を受け、吉村美栄子知事は23日の定例記者会見で、「いじめはどの学校でもどの子供でも起こりうるという認識が大切」との考えを示し、各市町村の教育委員会や学校に迅速な対策をとるよう文書で通知したことを明らかにした。また、今月末に予定している学校長を対象とした研修会の中でいじめ問題への対応を取り上げることも示した。【浅妻博之】
 県教委義務教育課は小中学校、特別支援学校に対し、いじめは絶対に許されないという意識を児童・生徒に徹底させる▽児童・生徒のサインを見落とさない▽いじめが把握されたらチームを組織し迅速に対応する▽保護者や警察と連携する−−を19日付で指示した。
 同課はこれまで、いじめを含めた生徒指導にかかわる状況把握を年3回定期的に実施してきた。今回も例年通り7月末現在の状況を集約していじめの実態把握に努め2学期に向け対策を講じる方針。文部科学省も、全国的にいじめの実態に関する緊急のアンケート調査を実施することを計画している。
 研修会は小、中学校、高校、特別支援学校の校長が対象。大学教授を講師に招き、いじめへの対応がとられているかや見直すべき点がないかどうかなどについて講義を受ける。吉村知事は「研修により学校全体でいじめ問題に取り組む体制が強化され、いじめの早期発見・解決が図られるよう期待している」と述べた。
 県教委によると、10年度のいじめの認知件数は、小学校113件▽中学校137件▽高校127件。06年度の小学校255件▽中学校413件▽高校311件と比べるといずれも減少傾向にあるが、吉村知事は「認知件数なので実際のところはわからないところがある。一人一人がいじめに遭うことがないような環境づくりを常に心がけないといけない」と述べた。

7月24日朝刊

—–

中2自殺、教師への調査 遺族に報告せず
TBS系(JNN) 2012年7月24日(火)12時45分配信

 滋賀県大津市で、いじめを受けていた中学2年の男子生徒が自殺した問題で、自殺の直後に学校が教師全員に行った聞き取り調査の結果を遺族に伝えていなかったことが分かりました。

 大津市によりますと、教師に対する聞き取りなどの調査は、男子生徒が自殺したあとの去年10月中旬に行われ、およそ60人の全員が「いじめを知らなかった」と回答したということです。

 文部科学省の指針では、生徒が自殺した場合、3日以内に全教師から聞き取りを行い、1週間以内に遺族に説明するとありますが、この中学校では期間内で聞き取りができておらず、遺族に対しても、調査があったことすら説明していなかったということです。理由について、市の教育委員会は「当時は混乱していたため」としています。(24日11:43)

—–

いじめ問題で文科大臣直轄の組織、来月にも発足
読売新聞 2012年7月24日(火)12時50分配信

 平野文部科学相は24日、閣議後の記者会見で、学校や教育委員会に対し、いじめに関する専門的な指導・助言をする大臣直轄の新組織を来月中にも発足させる方針を明らかにした。

 平野文科相は、新組織について「対策室を作って室長に官房長を置くことも考えられる」と話した。新組織には、いじめ問題を担当する児童生徒課の職員だけでなく大臣官房などからも人員を集め、いじめ問題に関する有識者の参加も予定。保護者や児童生徒から、いじめ相談を受けた場合は、各教委と連携しながら問題解決にあたるとしている。

 大津市で市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題では、市教委や学校が調査結果の一部を遺族に明らかにしていなかった。新組織は、こうした隠蔽などが起きた際、各教委に地方教育行政法に基づく是正指示を行うことも検討するという。

——

文科省、いじめ問題に新組織 来月初旬にも発足
京都新聞 2012年7月24日(火)13時59分配信

 大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒が自殺し、いじめとの関連が指摘されている問題を受け、平野博文文部科学相は24日の記者会見で、文科省内に設けるいじめ問題の支援チームについて、大臣直轄組織とし、早ければ8月初旬にも設置する方針を示した。
 平野氏は、支援チームについて、いじめが分かった際に学校や教育委員会を支援して原因究明や保護者への対応を図るほか、再発防止策づくりなどにも関与すると説明。
 「態勢や人選を官房長の下で検討している。迅速に対応するため、平常から学校や教育委員会など現場との日々の連携が重要になる」と述べた。
 また、8月中に各教委を通じて報告を求めるいじめの実態を把握する小中高向けの緊急調査は公立に加え、私学も対象に含めることも明らかにした。

—–

大津市、いじめ指導手引を生かせず…運用見直し
読売新聞 2012年7月24日(火)14時37分配信

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題で、市教委はいじめ早期発見のための生徒指導マニュアルの運用方法を見直す。

 昨年3月に学校に配り、男子生徒へのいじめが多くのチェック項目に該当しながら、実態把握できなかった。なぜマニュアルを生かせなかったかを検証し、指導方法などを学校現場に徹底させる。

 マニュアルは、市教委が昨年3月、全市立小中学校に配布。〈1〉机、教科書などに落書きをされる〈2〉ノートなどが隠されたり、なくなったりする〈3〉衣服に汚れや破れ、すり傷が見られる〈4〉遊びの中で笑いものにされたり、からかわれたり、命令されたりする――など30のチェック項目があった。

—–

生徒から続々「中2いじめ目撃証言」 学校側との食い違い拡がる
J-CASTニュース 2012年7月24日(火)18時12分配信

 滋賀県大津市の市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、元同級生からの目撃証言が続々と飛び出している。

 大津市教育委員会や問題の学校の校長は、いじめについてのアンケートを実施してもなお「いじめの認識はなかった」などと弁明しているが、生徒側の発言とは、次第に食い違いが大きくなっている。

■「ナンパ拒否したら自慰強要」「万引きしたと言え」

 2012年7月19日発売の週刊文春は、いじめを目撃した生徒や被害生徒の同級生からの証言を掲載している。

  「女の子をナンパするよう言われ、断ったら琵琶湖の中で自慰をするよう強要した。それを岸からみんなで『あいつ、アホやー』と笑いながら見ていた」
  「体育祭の日に観客席の鉄柵に鉢巻でくくり付けられ、『デカい声で万引きしましたって言えや』と怒鳴られていた。被害生徒が涙を浮かべている様子を携帯の動画で笑いながら撮影していた。加害生徒の1人は万引きの常習犯で、無理やり万引きさせられていた」
  「学校のトイレで『自殺がゴールやからな』と笑いながら暴行されていた」

 いずれも市教委が公表したアンケートにはなかった、具体的ないじめの内容だ。

 7月20日には朝日新聞(電子版)が、自殺した生徒と同じクラスだった女子生徒の「加害生徒の1人が『1万円を持ってこい』と教室で男子生徒に要求しているのを目撃した」「トイレで男子生徒が殴られているのを目撃し担任に助けを求めたが、対応を後回しにされ別の先生に止めてもらった」「馬乗りになって殴られたり、ペンで顔に落書きされたりしているのを見た」という証言を報じている。

 さらに7月23日には京都新聞(電子版)が、自殺した生徒と同級だった女子生徒の「『これやるわ』と少しだけ残っていたジュースを手渡され、口を付けると急に『代金を返せ』と強く迫られていた」「教室で『こいつ万引きしよったんやぞ』と大声で叫ばれ、否定すると『明日万引きしろ』と強要されていた」という証言を掲載。7月24日付の産経新聞には、「11年9月の体育大会で自殺した生徒が粘着テープで体中ぐるぐる巻きにされ、『全身ミイラ』にされているのを目撃した」「粘着テープを脚に貼られ、一気にはがされているのを目撃した」という在校生の証言が掲載されている。

■「すぐ担任駆けつけた」に対し「担任は相手にしなかった」

 市教委や校長が会見などで話した内容とは食い違うような証言も出てきている。

 7月20日付の読売新聞に、「『自殺の練習』の場面を2011年9月以降、数回見た」という、自殺した生徒と同級だったという女子生徒の証言が掲載された。この学校では7月6日に校長が泣きながら「自殺の練習は隠していたのではなく、もともと嘘だ」と言ったと生徒が証言しており、女子生徒の目撃証言とは食い違っている。

 7月21日には、産経新聞が「男子生徒がトイレでいじめられているのを目撃した際、担任に止めるよう訴えたが、『そんなのほっとけ』『今から帰りのホールムールやし、貴重品を配るのが先』と相手にされなかった」という、自殺した生徒と同じクラスだったという女子生徒の目撃証言を掲載した。校長は7月14日の会見で、トイレでのいじめについて「(いじめという)連絡に対してすぐに現場へ担任が駆けつけました」と話しており、女子生徒の目撃証言が事実ならば校長が嘘をついていることになる。

 また、同じ日に共同通信が「いじめられているのを先生も目撃していた」という、自殺した生徒の同級生の証言を報じた。中学校は11年10月、約50人いる全ての教師に聞き取り調査をしたところ「いじめを認識していた」と答えた教師は1人もいなかったとしている。しかしアンケートにも「男子生徒が教師にいじめを訴えたと聞いた」といった回答があり、これも学校側と生徒との間で意見が食い違っている。

 なお、滋賀県警は教師や目撃した生徒らから事情を聴取し、加害生徒とされる同級生の立件の可否を判断する方向で動いている。学校側と生徒の証言がこれほどまでに食い違ってきた以上、あとは警察などの調べでいじめの全容が解明されることを待つしかないのだろうか。

——

<いじめ防止対策>平野文科相「大臣直轄の常設組織に」
毎日新聞 2012年7月24日(火)18時16分配信

 平野博文文部科学相は24日の閣議後の記者会見で、文科省内に設置を検討しているいじめ防止対策の組織について「大臣直轄の常設組織にしたい。速やかに発足する」と述べた。児童生徒の自殺があった場合に原因究明を含めて教育委員会や学校を支援するチームと、全国でいじめの情報を収集し再発防止策を講じるチームの発足を検討している。

 また、全国の公立小中学校を対象に8月中に実施予定のいじめ調査について、対象を国公私立の小中高校にも広げるとした。【石丸整】

——

大津市の教育長「こっちも被害者」報道 ネット反発「反省の色全くなし」
J-CASTニュース 2012年7月24日(火)20時2分配信

 自殺した中2男子生徒がいじめ被害にあった問題で、滋賀県大津市教委の沢村憲次教育長が「こっちも被害者」などと周囲に漏らしていたと報じられ、物議を醸している。もし発言が事実なら、何の被害を受けていたというのか。

 いじめ問題は、未だに終息する気配はなく、激しい報道合戦が続いている。週刊朝日は2012年7月24日発売号で、巻頭を使った6ページもの特集を組んだ。

■報道合戦など騒ぎの広がりに困惑

 その中で、自殺といじめとの因果関係をなかなか認めない沢村憲次教育長によるとされた発言が、ネット上でまた炎上騒ぎになった。

 それは、沢村教育長が今回の問題について、ほかの市教委幹部に次のように話したと報じられたからだ。

  「どうして騒ぎが大きくなるのか」
  「こっちも被害者」
  「なぜ今ごろ、警察がしゃしゃり出てくるのか」
  「いじめが自殺の原因だなんて認めていないのに、この報道はおかしい」

 これに対し、ネット上では、「騒ぎが大きくなったのはお前のせいだろ」「人が死んでるのにこの対応」「反省の色全くなしw」「自分のことしか考えてない」と反発の声が相次いだ。こうした発言が表ざたになるたびに炎上していることから、「自分で灯油を撒き散らしながら、鎮火しないことを嘆く」との指摘もあった。

 市教委の対応ぶりも暴露され、さらに火に油を注いでいる。

 記事によると、いじめの調査を打ち切ったのは、教育長のオーストラリア視察と春の人事異動準備があったためだとされた。そして、男性生徒が自殺した後の会合で、「因果関係はなかったということでお願いします」と幹部らが口裏合わせをしたという。

 沢村教育長ら幹部は、被害生徒の家では親が暴力を振るっているとして調査打ち切りを正当化し、生徒へのアンケート内容も沢村教育長はよく知らず、報道で「え、こんな内容?」と話していたとも報じている。

■市長に悪者にされた被害者意識?

 週刊朝日は、記者らの取材結果から、「断じて許すことができないのが、大津市教育委員会の対応」「澤村憲次教育長のとんでもない話を聞いた」と指弾している。

 そこで、沢村教育長に取材しようとしたが、協議や公務などで多忙だといい、話は聞けなかった。市教委の学校教育課では、沢村教育長がしたと報じられた発言について、「そういう話は、一切聞いていないので、知りません」と答えた。教育長に確認したか聞いたところ、「そういうことはないと思っていますから、何も聞いていません」と言う。

 視察などがあるため調査を打ち切ったかについては、「そういうことはありません」と否定した。また、因果関係がなかったと口裏を合わせたこともないとし、生徒アンケも報告段階で教育長は見ていると主張した。記事は、間違いだらけなのか聞くと「そうですね」としたが、抗議などをするかどうかは分からないという。

 沢村教育長の発言について、ある大津市議は、うわさで聞く程度としながらも、「こっちも被害者」という真意についてこう推測する。

  「確かに、報道合戦で家にまでクレームが来るようなこともあるのかもしれませんが、越直美市長への不満がすごくあるのではないかと思います。自分だけ責任を逃れて、全部教育委員会の責任にしているということですよ。言ってみれば、市長に悪者に仕立て上げられているという被害者意識ですね」

 沢村教育長は2012年7月23日、市議会議長から越市長との連携を求められ、「いじめが自殺の一つの要因である可能性が高い、という点は共通認識だ」と市長と同席して答えたが、前出の市議は、「教育長はそう言わされているのだと思います」と指摘している。

シェアする

フォローする