大津市超厳戒!ガードマン緊急配備、また殺害予告も
スポーツ報知 2012年8月17日(金)8時3分配信
滋賀県大津市で中2男子生徒が自殺したいじめ問題に絡み、同市教育委員会の沢村憲次教育長(65)がハンマーで殴られ重傷を負った事件から一夜明けた16日にも、複数の関係者殺害を予告する電話があった。大津署は脅迫事件として捜査している。事件当日に同市教委に届いた電話やメールのほぼすべてが、殺人未遂容疑で逮捕されたさいたま市の男子学生(19)の犯行を称賛する内容だったことも判明。危機感を募らせた同市は教育長室付近にガードマンを緊急配備するなど、市役所は厳戒ムードに包まれた。
教育長が襲撃されるショッキングな事件から一夜明けた16日、緊張感はさらに高まった。事件があった15日には2件の脅迫事件が発生したが、さらにこの日午前にも滋賀県警察本部に、50歳代くらいの男性の声で、教育長と(自殺した男子生徒の)担任教諭、他の複数の学校関係者の殺害を予告する電話があった。捜査関係者によると、電話は非通知で、代表番号にかかってきたという。大津署は脅迫事件として捜査している。
この日、市役所では午前8時40分の始業の合図とともに、普段は会議などで使う市教委の「教育委員会室1」に設置された10台の電話が一斉に鳴りだした。この日、全国から殺到する問い合わせに対応するために急きょ用意した部屋は、朝一番から対応に追われた。
市教委によると、亡くなった中2男子生徒が「自殺の練習をさせられていた」と報じられた7月4日以降、市に寄せられた電話とメールでの問い合わせは8月15日現在で1万5865件。14日は17件だったが、男子学生の凶行が報道された15日は273件。前日の約16倍の数だった。
この日も午後6時までに計154件の声が寄せられ、その内容のほとんどが「襲われてよかった」や、「国民の思いがそういう(襲撃という)形で表れている」など、逮捕された男子学生を称賛する異様な内容だった。
教育長が当初、会見で「(自殺した少年の)家庭にも問題がある」「(加害少年とは)ふざけ合っていただけと認識していた」などと発言したことが批判を浴びたことを念頭に「大学生は教育長とプロレスごっこをしただけ」と、インターネット掲示板サイト「2ちゃんねる」で挙げられた言葉を引用したと思われるメールもあった。
暴力を容認するかのような“市民の声”に、関係者が身の危険を感じても不思議はない。ある職員は「常任の人間は名前も住所もネット上にさらされている。自分の身は自分で守るしかないが…」とおびえた様子だった。
現場となった市役所内の教育長室へとつながる通路2か所と市長室前には、それぞれ1人の警備員が緊急配備された。さらに一般市民に対しても、用件を警備員に伝えないと市役所内に入れない“厳戒態勢”が敷かれた。大津市民の平穏な生活を脅かしかねない状況になりつつある。
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大津市教育長、頭骨折 全治3週間で復帰未定
スポーツ報知 2012年8月17日(金)8時3分配信
滋賀県大津市で中2男子生徒が自殺したいじめ問題に絡み、同市教育委員会の沢村憲次教育長(65)がハンマーで殴られ重傷を負った事件から一夜明けた16日にも、複数の関係者殺害を予告する電話があった。大津署は脅迫事件として捜査している。事件当日に同市教委に届いた電話やメールのほぼすべてが、殺人未遂容疑で逮捕されたさいたま市の男子学生(19)の犯行を称賛する内容だったことも判明。危機感を募らせた同市は教育長室付近にガードマンを緊急配備するなど、市役所は厳戒ムードに包まれた。
さいたま市在住の男子学生に襲撃され、大津市内の病院に入院している沢村教育長が、頭蓋底骨折などで全治2〜3週間と診断されたことが16日、分かった。
教育長は15日、教育長室で男子学生にハンマーで殴られて右目上部を切り、血まみれになった。その際、衝撃の大きさからか、裂傷だけにとどまらず、頭部骨折までに及んだものとみられる。
同市広報室によると、顔面打撲、眼瞼(がんけん)裂創、眼球打撲も負った教育長の右目は大きく腫れ上がり、視界がさえぎられて物を見ることができない状態。市教委によると、職員が「大丈夫ですか」と声を掛けると教育長はうなずく様子を見せた。市教委は「復帰時期は未定で、来週以降の公務は調整する必要がある」と説明。教育長は、中2男子生徒の自殺問題の責任者として対応にあたっており、これから本格化するとみられる大津自殺いじめ問題の真相究明などへの取り組みに影響する可能性がある。
また、この日午後、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された男子学生が大津地検に送検された。男子学生は教育長室に侵入して教育長と組み合った際、両端に木片を付けて握りやすく加工した針金を持っていたことにも県警は注目。男子学生が針金で教育長の首を絞めて殺害しようとした可能性があるとみている。
取り調べ応じ強い殺意供述 捜査関係者によると、男子大学生は「教育長が真実を隠していると思い許せなかった。殺してやろうと思った」などと強い殺意を感じさせる供述をしているものの、取り調べには素直に応じていたという。また、大津いじめ自殺問題について「テレビやインターネットで報道を見た」と供述していることもこの日、県警への取材で分かった。
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男、市役所下見か 教育長襲撃 先週から大津滞在
京都新聞 2012年8月17日(金)8時49分配信
大津市の中2男子生徒自殺問題に絡み、市教委の澤村憲次教育長(65)が金づちで殴られけがをした事件で、逮捕されたさいたま市の男子大学生(19)が、事件を起こす前の週から大津市内に滞在していたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。大津署は、男子大学生が事件現場となった教育長室がある市役所などを事前に下見していた可能性もあるとみて捜査している。
男子大学生は事件の2週間前に自宅を出て、野宿やホテルに宿泊するなどして大津市に来た、と供述していることが、大津署の調べで分かっている。
捜査関係者によると、男子大学生は15日朝に教育長を襲撃し、殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたが、その前の週に大津市を訪れ、事件当日まで滞在していたという。
大津署は、男子大学生が事件当時、市役所内で出勤してきた教育長の後を追い、周囲の職員に不審に思われることなく教育長室に侵入していることから、事前に現場を下見するなど周到に準備していた可能性もあるとみて慎重に調べている。
大津署は16日、男子大学生を送検した。
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大津教育長襲撃、周到に下見し庁舎の構造確認か
読売新聞 2012年8月17日(金)14時59分配信
大津市役所の教育長室で15日朝、沢村憲次・市教育長(65)が襲われた事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された、さいたま市在住の私立大1年の男子学生(19)が、9日にあった市教育委員会定例会の傍聴券を所持していたことが、わかった。
この定例会には沢村教育長が出席していた。また、学生は「沢村さんですか」と声をかけた後、襲撃していたことも判明。滋賀県警は学生が定例会を傍聴し、沢村教育長の顔や庁舎内の構造を事前に確認していたとみて調べる。
捜査関係者によると、一般傍聴者名簿に、本人の名前やさいたま市内の住所が記載されていた。一般傍聴人は2人だけで、当時、受付だった市教委職員も、うち1人が学生と背格好が似ていたと話している。
この定例会では、いじめを受けた中学2年の男子生徒の自殺問題が議題になり、沢村教育長ら教育委員5人が、これまでの対応などを議論していた。学生は沢村教育長の顔をニュースなどで知っていたとみられるが、県警は定例会を傍聴するなど下見を繰り返したとみている。
学生は8月初旬、さいたま市内を出て、ホテルに泊まったり野宿をしたりして大津市まで来たという。
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大津市教委定例会傍聴か 教育長襲撃容疑の学生
京都新聞 2012年8月17日(金)15時29分配信
大津市の澤村憲次教育長(65)が15日朝に金づちで殴られ、けがをした事件で、殺人未遂容疑で大津署に現行犯逮捕されたさいたま市の男子大学生(19)の名前が、9日に開かれた大津市教育委員会定例会の傍聴者名簿に記載されていたことが17日、捜査関係者への取材で分かった。
大津署によると、男子大学生は事件の2週間前に自宅を出たと供述しており、少なくとも事件を起こす前の週から、大津市に滞在していたことが分かっている。
同署が、男子大学生の市内滞在中の行動について、さらに調べたところ、9日の教育委員会定例会の傍聴者名簿に、男子大学生の名前が書いてあるのを発見した。
この定例会には澤村教育長も出席し、中2男子生徒が自殺したいじめ問題について議論していた、という。
大津署は、男子大学生が事件当時、市役所に出勤してきた澤村教育長の後を追い、不審に思われることなく教育長室に侵入し、襲っていることから、事前に現場を下見するなど、周到に襲撃の準備をしていた可能性があるとみている。
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「教育長は殴られて当然だ」 大津市教委に襲撃支持の意見殺到
J-CASTニュース 2012年8月17日(金)18時42分配信
滋賀県大津市の沢村憲次教育長が男子大学生にハンマーで頭を殴られけがを負った事件について、インターネット上では「よくやった」など大学生を支持する意見が多く見られる。
さらに教育委員会にも、「教育長は殴られて当然だ」という電話やメールが多数寄せられているという。
■「大学生やるじゃん」「教育長の身から出た錆」
2012年8月15日朝、大津市役所の教育長室で沢村教育長が男にハンマーで頭を殴られ、重傷を負った。男はその場で市教委職員に取り押さえられ、警察が殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。
男は埼玉県に住む19歳の大学生で、調べに対し「いじめについて教育長が真実を隠していると思い、許せなかった。殺してやろうと思った」と供述している。男子大学生はハンマーの他に針金も持っていて、首を絞めようとしていた可能性があるという報道もある。
この事件についてインターネット上では、「大学生やるじゃん。学生運動を誇りにしているおじさん達は全力で擁護してほしい」「いじめられる気持ちがわかってむしろよかっただろ。身から出た錆だよ」「ただのじゃれあいでしょ!担任の『やり過ぎんなよ』の一言で済ませばいいんじゃなかったっけ?」など、大学生の犯行を支持する意見が多く書き込まれている。
■事件から2日で電話が301件、メールが126件
大学生を支持する意見は市教委にも寄せられている。教育総務課に問い合わせたところ、事件の起こった15日と16日の2日間で電話が301件、メールが126件寄せられた。けがの状況を尋ねる人もいるが、多くは「大学生が教育長を殴ったのは当然だ」という意見とのことだ。
これらの意見について市教委は、
「今回のいじめ問題に対する批判は根強く、真摯に受け止めている。しかしインターネットで流されている誤情報を信じた人の電話やメールも多く、そういった批判には応えるのが難しい」
と困惑している様子だった。