いじめ問題の研修強化、教員対象に市教委が独自プログラム/川崎

いじめ問題の研修強化、教員対象に市教委が独自プログラム/川崎
カナロコ 2012年8月24日(金)23時30分配信

 川崎市教育委員会は、いじめ問題の理解と対応のため、3年前に作成した独自プログラム「かわさき共生*共育プログラム」の研修を本年度から強化している。小中高校177校の担当教員を対象にした8月初旬の研修では、友だちづくりエクササイズの指導法に加え、学級の人間関係を数値化する効果測定アンケートも導入。8月いっぱい展開する各区の小中学校の初任者研修にも、アンケートを盛り込んだいじめの未然防止や早期発見について考えるグループワークを行っている。

 市教委の独自プログラムは、全国に先駆けて取り組んださいたま市教委のものなどを参考にしながら3年前に作成。研究校などで試行された後、今年2月に総集編としてプログラムにまとめた。ゲームや共同作業を通じた人間関係づくりの具体的なエクササイズやいじめのとらえ方から始まり、早期発見のための教員の気づきを促すチェックシート、クラスの各人の人間関係をグラフ化でき、何度か実施することで関係改善の状況を測定できるアンケートなどから構成される。

 22日に宮前区役所で区内の小中学校の初任者約40人を対象に行われた研修では、山田英児・同区教育担当課長が「指導の根幹は児童生徒の理解。教師として、人間として、いじめは許さないというメッセージや思いを伝え続けたい」とあいさつ。

 行動が少し遅く教師が注意したことがきっかけで「いじられキャラ」となっていった子どもが2カ月後に学校に来られなくなった事例を題材に、どこに問題があるか、どう対応すればよいかをグループごとに討議。「いじる」はいじめであるという認識が足りないことや声掛けの仕方、児童理解のための個別対応の遅さなどが指摘され、個別面談による児童理解や同僚の教師や保護者とも連携して対応する必要性などが解決策として出された。

 続いて、現在担任をしているクラスで気になる子どもを想定してアンケートに記入。横軸に人間関係をつくるスキルの高さ、縦軸に学級への所属感や仲間への信頼感の高さを測るグラフに落とし込み、全員の立ち位置を見渡せる手法などを学んだ。

 同区の長井典子指導主事は「いじめは、どのクラスにもどんな子どもにもあり得るということを前提に、早期発見に努めてほしい」と話していた。

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