中2意識不明、加害少年・保護者と市を提訴へ
読売新聞 2012年12月1日(土)16時58分配信
埼玉県川越市で今年1月、同市立中学2年の男子生徒が同学年の少年3人から暴行を受け、今も意識不明となっている事件で、生徒と保護者が市、加害少年3人とその保護者を相手取り、後遺症による逸失利益や慰謝料など計約1億1600万円の損害賠償を求める訴えを、近くさいたま地裁川越支部に起こすことがわかった。
生徒側の代理人弁護士によると、生徒は1月5日、午前の部活動終了後、学校近くの公園で、同じ部活動に参加している少年3人から殴られたり蹴られたりした。3人のうち1人が、倒れている生徒の背中を蹴り飛ばしたところ、生徒は意識を失った。少年らは倒れている生徒の顔を携帯電話で撮影したり、スポーツドリンクを顔にかけたりして、すぐには学校や消防に連絡しなかった。その後、生徒は心肺停止状態で病院に搬送されたが、肺出血を起こして意識がなく、事件から1年近くたった今も意識は回復していない。
生徒側は裁判で、少年らは中学入学後から「キモイ」「近寄るな」などと生徒に悪口を言ったり暴行したりするなど、日常的にいじめを行っていたと主張する構え。保護者についても、少年らがいずれも生活態度を教員から注意されていたのに、適切な指導を行わず放任したのは監督義務違反だと指摘する方針だ。
市については、中学校の教員らはいじめが継続していることを認識しながら、その場限りの注意指導だけで事態を漫然と放置し、生命・身体への安全配慮義務を怠った――などと主張していく。
市は読売新聞の取材に対し、「対応が違えば結果は変わっていたかもしれないとの認識は持っている。事実に基づき、誠意をもって対応していく」としている。
少年らは1月5日に傷害容疑で逮捕され、その後少年院に収容された。